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めぐみと学が初めてのケンカ? 天野めぐみはスキだらけ! 3巻/ねこぐち

2016-08-18 | 天野めぐみ&古見さん









3巻、買いました。









相変わらず凄く面白いです
官能に振り切ったお話があったり、
または青春に振り切ったお話があったり・・・と
単行本でまとめて読むと意外とバランスが良くて
バラエティに富んでるな~ときちんと思えるのが実にイイですね
毎週各話感想書いてるんですが、まとめて読む面白さもしっかりとあるな、と
そんな風に思えたのがまずは嬉しかったです。

この巻でもめぐみは本当に可愛くて、
子犬のように学に懐く姿の数々を眺めてるだけでも楽しいし、
そんなめぐみに対する学のリアクションの数々もまたコメディとして面白可笑しく演出出来てるな、と
学は地味にめぐみを色々な場面で助けていて、めぐみの存在がシンボリックな本作ですけど
学もまた縁の下の力持ち的に輝いてるキャラだなー、って思うんです
めぐみが隙だらけなのがウリの一つである本作ですが
ある意味学の思春期丸出しな反応があっての楽しさ、面白さ・・・という気も最近はしています
それでいて助ける時はクールに、黙って助けるところが彼の魅力的な部分なんでしょうね
正直この二人のやりとりを眺めてるだけで面白い領域まで来ている気がしました。
また、絵柄もコメディ模様もまったりほのぼのそのまんまなんで
官能目当ての人以外にも気に入ってもらえる素養があり、
その上で官能要素がスパイスとして光っている作劇がまた見事でした
このメイン二人のキャラクターメイキングの時点で勝利してたんだな、って3巻目で改めて思えたんですよね。


取り分け、秀逸だったのは23話と26話でした
まず23話はこの漫画初の?ケンカ回になってるんですよね
ケンカ回っていうか、ちょっと軋轢が生まれて気まずくなる話数なんですけど
そんな軋轢の後で普段とは違ってやたらしおらしくなるめぐみがまず新鮮で可愛かったし、
その後の学が言い過ぎた事を反省して、彼女が買って来てくれたおまもりをちゃんと身につけてくれる
そんなラブコメの王道を往く作劇がキュンキュンを誘ってくれて、初めて読むんじゃないのに不覚にもときめいてしまいました
また、軋轢があったからこそ、めぐみの気持ちが学に伝わって、学が目に見える形で応えてくれた、そんな相様に太陽のような笑顔を見せてくれる・・・
そんなめぐみが可愛すぎて正に青春ものの旨味が出まくっている話数に仕上がっていると思いました
お話としても真っ当にほっこり出来るエピソードでこういう丁寧な青春ストーリーを描かせても上手いな、と。

もう一つの26話は、学のペーソスが光っているお話です
学が落ちた県下一の進学校の昔の同級生に会うお話で
ちょっとアンニュイな雰囲気からして新鮮で面白かったし、
彼らと自分との差や、憧れの人が遥か先を往っている事実に空しさを感じる内容もまた
本作では珍しい、新たな引き出し、、、といった感じで色々なパターンの切り口があるのがまたイイですね
そこから、めぐみが学の気落ちしている心情を察して、いつもの隙だらけ→ビンタの流れを敢えて封じて避わして
彼女なりのやり方で、精一杯学を励ます作劇もまた青春性溢れるお話に仕上がってて素晴らしいな、と感じました
また、そんなめぐみの策略にまんまと引っ掛かって悔しがりながらも紅潮する学の表情を見て思春期を感じてニヤニヤしちゃいましたね


この漫画は、
お互いがお互いを想って、支え合ってるのが素敵だな。って感じるんです
めぐみはめぐみでいつも学に助けられてるし、時には優しさをもらって笑顔になる
かと思えば、学は学で時にめぐみに励まされたり、彼女の頑張りに刺激をもらってたりもする
そういう風に・・・片方がいつも片方を助けている「だけ」じゃないのがこの漫画の最も誠実な部分であり
また目に見える個性の一つなんじゃないかな、と思います。学はヒーローじゃないけど、縁の下の力持ちとしていつもめぐみを救ってて
そんなめぐみの無邪気さ、いたわりにいつも学も救われてたりする。そういう男の子も女の子も頑張ってる漫画として本作はキラキラと輝いているように思います
官能が来たと思ったら、青春が来たり、青春が来たと思ったら、官能が来たりする
そんなバランスの良さもまた単行本で一気読みする時のメリットであります
いちいちリアクションが大げさなめぐみも、
いちいち思春期真っ只中な学も
両方大好きだとはっきりと思えた3巻目
これからも頑張って応援したい!って思えました。

尚、あのおまもりは今後の最良のエピソードに繋がっていくので、覚えていて下さいね(笑)。










メイン二人のエピソード以外にも、
あのアキちゃんとめぐみが仲良くなる蝉取りのエピソードが感慨深かったり、
女の子だらけで徹底的に遊び倒すいつもとは違った魅力のある話数があったりと
やっぱりバラエティに富んでる。と言い切れる内容になっていると思いました
個人的に勅使河原さんがめぐみを頼りまくってる姿に百合的にグッと来ましたね(笑
そんな違った見方も出来る、様々な観点から楽しめる秀逸な青春ラブコメに今回も仕上がっています。
各話感想も毎週書いてますので、本誌でも読んでる方はそちらも宜しければチェックお願いします!
おまけページのラフイラストの数々も本作らしいほっこり出来るネタが多目で良かったですね。