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ゆらぎ荘の幽奈さん 第25話「千紗希さんの肝試し」 感想(週刊少年ジャンプ2016年35号)

2016-08-01 | ゆらぎ荘の幽奈さん
                                  
                              またコガラシが格好良いんだよなあ・・・。











「お前だけが分かってくれればそれで良い」
「あなただけが信じてくれればそれで良い」という気持ちは正直分かります
八方美人、薄く広く~よりも、
たった一人強固な関係を結べる人間がいればそれでいい
多くの人間と「何となく」繋がっているのは
逆に誰とも本当の意味では繋がれていない気がする
それよりも、たった一人の理解者を
どんな時も自分を後押ししてくれる親友を―――――――
というテーマ性は物凄く好きですし、共鳴も出来たし、何よりお話としてシンプルに伝わる良さがあって素晴らしかったですね

誰にでも優しくする、のは
逆に言えば誰にも優しくしてないのと同じです
その点、コガラシは他のみんなに「頑張って」好かれる事よりも
宮崎さえいればそれでいい、お前が信じてくれさえすれば、それで構わない。
そういう事を「選んだ」のだと思います
それもまた、ヒロインの視点からすれば嬉しい言葉でしょうし
実際に自分もそんな事言われたら気分が良い又は惚れちゃうだろうな~、と思います(笑
そういう意味合いで考えると、やっぱりコガラシは男の目から見ても格好良い、同性から好かれる気質のある主人公であり
彼の言動や活躍が物語に深みや面白さを与えている節は誰が何と言おうと否めないよなあ、と今週号の内容ではっきりと思いました
要するに、ヒロインがカワイイ、エロい、以上のものがある。って事が言いたい訳なんですよね





また、今回は企てがことごとく失敗する~というのがコメディとしての楽しさの一部だったわけなんですけど
結果的にコガラシが認められたきっかけが千紗希さんの咄嗟の嘘だった、というのもまた巧かったですね
結果的に無意味だったようにも思える小細工でしたけど、
そのお陰でみんなの、千紗希さんの“想い”はきっちりコガラシに伝わりましたし
彼もなんだかんだでそんな気持ちが嬉しかったんだろうなあ・・・というのは彼の表情から読み取れるこれまた粋な仕様になっています
そして、千紗希さんが足を捻った~という嘘と演技が他の生徒に伝わって
それがきっかけでコガラシがようやく認められた~というのも
脚本としてよく出来てると思うんですよね
その上で、結局ラキスケが原因で疎まれるのでは?というラブコメらしいオチも良かったですし
今週は何もかもが上手くまとまって作用していた印象でとても秀逸だったと思います
大概が思慮の浅い子供じみた作戦でしたけど、その全てが無駄ではなかった
失敗したからこそ、伝わった想いがあったし、逆に得られた感情があった
そして、怪我の功名で、認められた事実もあった―――――
って事で前回の完全に官能に振り切ったお話とはまた違う
ゆらぎ荘のハートフルな一面を端的に切り取れているこれはこれで素晴らしい話数に仕上がってるかと思われます
とりわけ「他の誰にも信用されてなくても、お前が信じてくれてるんだったら、それでいい」って価値感は
やたら繋がりだの共感だの同調だのが支配する居心地の悪い大共感時代に於いては突き刺さる類のメッセージであり、
またこの意図が正確に伝わって欲しいなあ、と思ってこういう感想に仕上げました
広く浅く、よりも、狭く深く。その代わりに、満たされるくらいに強い想いを得る事が出来る。

別に全員に共感してもらえなくてもいい、
誰彼構わず好かれなくてもいい、
その代わり、
本当に深いところで通じ合えれば、それでいい。
そういう生き方も、悪くはない。そういう意図で描いたかどうかに関わらず
自分はそういう受け取り方、、、というか解釈で読みました。
逆に言えばそういうガッツキの無さが最後の良い結果を生んだのかも分かりませんね。
分かってもらおう、分かってもらおう!とガッツかなかった、自然に自らの美意識に基づいて行動してたからこそ
自然に分かってもらえた現実がある・・・と考えると(千紗希さんの嘘がきっかけとなったギミックも含めて)やっぱり“粋”を感じる、
そんな主人公と漫画だなあ。って思うのが個人的な感想でしたね



ミウラセンセは「恋染紅葉」時代からこの構図がお好きですね・・・笑


また今回秀逸だったのは
何気に肝試しに参加した全ヒロインとのサービスシーンがあったこと
一見コガラシと千紗希さんの良い話、って思われそうですけど
そんなお話の根幹を縫って幽奈さん、
そして狭霧はんとのえっちいシーンなんかがあったりして
脚本をきっちりまとめるセンスに加えてそういう分けへだてなくヒロインを目立たせるセンスも流石のものだと感じます
特に上記のカットと構図は、そのカット自体もむふふな感じで素晴らしいんですが、恋染時代からの読者にとってもニヤリと出来るカットに仕上がってて
二重の意味合いで嬉しかったなあ、と
要所要所でちょいちょいパンツが出て来るサービス精神に加えて
扉絵の褐色幽奈さんが凄くエロかったりとただ単にハートフルなお話にも終始してないセンスもまた秀逸でした
お化けなのに、お化けを怖がる本末転倒な幽奈さん、だとか、肝試しを勘違いしているコガラシだとか笑
そういう小ネタ群もまた面白かったのがこのお話の個人的評価の高さに繋がっているかと思う
また、さり気においたが過ぎたうららをコガラシが叱っているカットがあったのも良かったかと思います
細かいようだけど、ああいうのも重要ですからね。











むう・・・
一戦交えたいですな
なんというか、褐色だとエロさ2割増しというか・・・
ポージングと表情も相俟って妄想が捗る素晴らしい扉絵に仕上がってます
こういう堪能出来る官能を描ける漫画、それが「ゆらぎ荘」なんですな。これからも熱く支持させて頂きます。

千紗希さん、そしてそんな彼女の考えに賛同してくれたヒロイン達の気持ちといたわり、
そんな気持ちを嬉しく思いつつも、「お前がいればいい。」と言ったコガラシの圧倒的格好良さ、、、と
先週とは対になるような真っ当な“良い話”に仕上がっていてとても満足でした
その上でサービスも忘れずに表現、、、と完璧に近い話数だったんじゃないかと
ラブコメらしいオチも含めて、本当に良かった25話目でした。拍手。


今週木曜に2巻が出るので、同士の方は共にチェックしましょう
あと先週ジャンプGIGAの番外編の感想を書きましたので宜しければそちらも是非!