そんな一瞬の幸福の幻想は
剥がれかけた天井にかき消されるけど
最近、よく真夜中に泣いてしまうんです
昨日も無性に悲しい気分になって悲しい曲をずっと流してたら
この曲が聴きたくなって、こんな気分の時にこの曲聴いたら泣くだろうなあ。。って分かってたはずなのに
聴いてしまって案の定涙がポロポロ零れてしまいました。
なんでしょうね・・・
体感的に「この願いは叶わない」って思ってしまう事がよくあるんです
自分がずっと欲しかったものをあっさりと手に入れて行く人々を見て羨ましそうに指を咥えて眺めているだけの人生でした
自分も「それ」が欲しかった
夢見た
頑張った、
だけど、届かなかった
叶わなかった
この生き様自体が恥そのもので、毎日の生存そのものが恥の上塗りだと考えると
もう「生きたい」とか、そういう気持ちさえ薄れていくじゃないですか?
慣性だけで、
本当に楽しいと思える事も
本当に嬉しいと思える事も一切ない毎日で
自分の不出来だけが痛烈に響く日常を送っていると
そこに全く意味を見い出せなくなる現実があり、
そういう気分の時に聴いてたので涙が溢れ出してしまいました
それ以外にも、得体の知れない、自分でもよく分からない空しさが付きまとっていて
本当に嫌だなあ・・・。って思うんですけど。
この偽らなきゃ生きてゆけないメチャクチャな世界で
本作に於けるこのフレーズは凄く自分に響きました
一体いつまで楽しくないのに楽しいフリをしなきゃいけないんだろう
一体いつまで嬉しくないのに嬉しいフリをしなきゃいけないんだろう
一体いつまで穏やかじゃないのに穏やかなフリをしなきゃいけないんだろう
一体いつまで「本当の自分」を(嫌われない為に)隠し続けなければいけないんだろう・・・って思うと
途方にくれるというか、もう本当にこの世が無間地獄のように思えるじゃないですか。
偽らなきゃ、平然を保てない
偽らなきゃ、軋轢を避けれない
偽った自分でなきゃ、誰からも相手にされない
それはもう、生きている意味があるんだろうか・・・って思えて
このフレーズの部分に差しかかると凄く歌に気持ちがシンクロしてしまうんですね。
曲調としてはスローバラッド、
長めの楽曲ですが
個人的にはそういう曲こそよく涙を流してしまう
松本さんの聴き手の心に直接触れるような、
正に歌詞の如く「痛いほどに優しい」歌声と
シビアな雰囲気が兎角大好きな一曲で
数年前ライブで初めて聴けた時にはそれこそ物凄く感動した楽曲でもありました。
悲しいほど強く痛いほどに優しく
温もりをくれるから
苦しくて泣きたくて 泣けないそんな夜は
僕が涙になろう
ただ、ここまで理屈を並べて来てアレなんですが
この曲を聴いてよく泣いてしまうのは、理屈を越えた「何か」があるような気もします
本当は悲しくて、苦しくて、でも、誰とも話したくなんかなくて、「あなたには分からない」という気持ちがあって
どうしようもなくて、どこにも気持ちの置き場所がない、そんな夜に
自然に涙を流させてくれる包容力がある楽曲、、、が自分にとってはこの曲なんだろうな。とは思います
誰にも話せない、
話したとしても分かってくれるとは思えない
そもそも、気軽に「分かる」なんて絶対に言って欲しくない
あなたに俺の気持ちが分かるわけがない
あなたに何が分かる―――
そういう気分に陥って、拠り所もない、そんな時に精一杯(聴き手を)掬い上げてくれる、何も聴かずに話を聴いてくれる・・・
そういう曲だと思ってます。何よりも、「苦しくて泣きたくて泣けないそんな夜は僕が涙になろう」ってフレーズがめちゃくちゃ好きです
これまで何度も助けられていて、これからも頼りにして、また立ち上がるきっかけをもらうであろう、大切な大切な一曲です
昨日また泣いてしまったタイミングだったので、「これは・・・。」と思い記事を書かざるを得ませんでした。
丁寧に丁寧に、聴き手の気持ちに寄り添う様な歌声とメロディと
完全な、腰を据えたスローバラッドという(周りに)作用されないオリジナリティ、
そして全体から漂って来る物悲しい雰囲気がとても自分好みな曲ですね。
「意味のない朝食」っていうタイトルもまた大好きなんです。