宝さがし/こども世界の民話 上/山内清子他訳/実業乃日本社/1995年初版
アラビアンナイトの「空飛ぶじゅたん」とほとんど同じです。
こどもの読み物として書かれているので、大分手がはいっていると思いますが、原話の骨格が入っているという前提で読んでみました。
三人の王子が、隣の国の王女をお嫁さんにもらいたいと王さまにいうと、王さまは世界で一番とおといものをもってきたものが王女をおよめさんにもらうことにしなさいとアドバイスします。
旅に出た一番上の王子は魔法のじゅたんを、二番目の王子は見たいところを見ることができる望遠鏡を、そして末の王子は病気がなおるリンゴを手に入れます。
やがて王女が病気になっていることを望遠鏡で発見した王子たちは、じゅうたんにのっていき、リンゴで王女の病気をなおすことになります。
アラビアンナイトでは、二番目の王子が王女と結婚するが、スペイン版では王女が末の王子と結婚するという結末。
スペインはイスラムに支配された時期もあるので、こんな話が伝わっても不思議はありません。