どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

まっくろネリノ

2019年06月04日 | 絵本(外国)


    まっくろネリノ/ヘルガ=ガルラー:作・絵 矢川 澄子・訳/偕成社/1973年


 まっくろネリノは、とうさんとかあさん、兄さんたちの7人家族。

 とうさんとかあさんは毎日えささがしで忙しい。いろんな いろした きれいな兄さんたちは、まっくろなネリノとちっとも遊んでくれません。それでネリノは、いつもひとりぼっちでした。

 ネリノは花たちに「どうすれば そんな いろに なれるの?」ときいてみますが、「しらないわよ うまれつき」
 くすりをのば、きれいになれるかかな? でも、どれが きくのかわかりません。

 ところがたいへん、兄さんたちが急に行方不明になって、とうさん、かあさんと一緒に探し回りますが、森にも野原にもいません。

 すると、金のとりかごのなかに、兄さんたちが、つかまれられていました。あまりきれいなのでつかまっていたのです。

 どうしよう、どうしたらすくってあげられるだろう。

 まっくろけのネリノは、夜ならだれにもみつからないだろうと、日が暮れるのをまって、おにいさんたちの救出にむかいます。そしてかごのとをあけ、みんなでにげだします。

 今では、兄弟いつでも いっしょ。なかよく遊んでいます。

 みんな同じである必要はない、それぞれの個性が大事と伝えてくれます。

 はじめ、目玉が目立つ丸い可愛いキャラクターがなにかわかりませんでしたが、兄さんたちが閉じ込められていたのが鳥かご。小鳥でした。

 もう50年近く前の絵本ですが、色彩が色あせることはなさそうです。