どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

一人芝居「天の魚」

2022年04月10日 | いろいろ

 小川町の岩田古民家「やしきぼっこ」で開かれた一人芝居。

 水俣病で、それまでの日常生活が失われた漁師の語りです。

 水俣病の悲惨さはあまりでてきませんが、苦しみを過去の自分と重ね合わせて たんたんと語られた芝居でした。

 高度成長時代、経済のためならば何でもまかり通る時代でしたが、その反面、塗炭の苦しみを味わう人々もいました。

 いま「公害」という言葉はあまり聞かれなくなり、被害の実態が忘れかけていますが、地球温暖化など、自然と人間のかかわりが別の意味で問われています。

 じつは、水銀の影響を受けている、と認められた人は8万人程度いるとされていますが、「水俣病患者」と認められた人は、二千人ちょっといいます。(2021年6月時点)

 同じ症状を持っているのに、水俣病と認められない人たちがいるというのは、水俣病はまだおわっていないのかもしれません。

 

 18時にはじまり、70分の芝居でした。日の暮れるのが遅くなったとはいっても、照明がなく室内はだいぶ暗いまま。後半に小さなスポットライトのあかりがありましたが、大半はロウソクのあかりだけ。

 これまでの上演記録を見ると、上演場所は少人数のところで、今回も20人ほどでした。

 もう少し照明に工夫があってもよさそうに思いましたが、内容からすると、こだわりの薄暗だったのでしょうか。


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