ロボット・カミイ/作:古田 足日 絵:堀内 誠一/福音館書店/1970年初版
ダンボールの箱を利用して作ったロボット。紙の箱で作ったロボットだから名前はカミイ。
するとロボットがしゃべりだします。
ところがカミイは原っぱで遊んでいる小さな女の子のちびぞうを取り上げてしまいます。
たけしとようこが、カミイにちびぞうを返すようにいいますが、カミイはいうことをききません。
二人が何とか取り上げようとしますが、カミイはびくともしません。カミイは逃げ出しますが、その早いこと早いこと。でも紙で作ったカミイには、水にぬれると柔らかくなる弱点が。
たけしとようこが、カミイに水をかけるとカミイは大泣き。
カミイは小さい女の子にちびぞうを返します。
わがままでいばりんぼのカミイは幼稚園にいくことに。
ここでもカミイは、子どもたちとひと騒ぎ。
でも最後には、野原に遊びにいく道で、子どもの列が、赤信号を無視して猛烈ないきおいで走ってくるダンプカーにあわやぶつかりそうになります。しかし、カミイがみんなを救おうとダンプカーをおしかえそうとします・・・・。
最後は感動的です。
わがままでいばりんぼのカミイですが、劇をするので、いすや机を運ぶ場面では、天井に届くほどに積み上げたいすをあっというまにホールに運んだり、庭を広げる工事をしたときに、ダンプカーが庭に落としていった石集めもあっという間にしてしまいます。
もうひとつ、カミイをみつめる たけしとようこの やさしい気持ちがなんともいえない。
長い話ですが、幼児にも十分に受け入れられているようで、幼稚園や保育園では続きものとして読まれるようです。
ボランテイアグループのお話し会は、月に一回程度でしょうか。それに比較すると幼稚園や保育園では長さをきにせず、楽しみを継続させていくことができそうです。
そして半世紀たっても、古さを感じさせません。