ひきがえるのおんがえし/藤 かおる・文 みやもと ただお・絵/太平出版社/1999年
おかあさんとふたりぐらしのむすめが、ある雨の日、手のひらほどのひきがえるをみつけ、母さんが追い出しておしまいというのをきかず、じぶんのたべものをすこしずつわけてやって、たいせつにしていた。
ビッキと名づけらたひきがえるは、たべればたべるほどおおきくなり、こねこほど、やぎほどのおおきさになり、やがて小屋いっぱいのおおきさに。
ある日、むらおさがやってきて、むすめが、奥山の大蛇の人身御供になるばんになったと告げます。
とうとう その日がやってきて、むすめは ビッキに別れを告げ、村人のひく、こしにのって山道を すすんだ。なんと、そのあとを ビッキが のっこん のっこん ついていった。
いくがいくと、ふかいやまおくにつき、ドー ドー ドトーッ と やまがなりひびくと 大蛇が現れ、むすめの こしに せまった。・・・
報恩談ですが、大蛇と戦い、むすめの命を救ったビッキも 死んでしまうというお話。
イェンナル(むかし)、イェンナレ(むかし)とはじまり、クー(おしまい)でおわります。
ビッキと大蛇が迫力満点です。