ヒギンスさんと とけい/パット・ハッチンス・作 たなかのぶひこ・訳/ほるぷ出版/2006年初版
ヒギンスさんの家は、3階建てで屋根裏部屋もあります。
ある日、屋根裏部屋で時計をみつけたヒギンスさん。
時計があっているか心配になったヒギンスさんは、もう一つ時計を買って、寝室におきました。
寝室の時計が3時をさしたとき、屋根裏部屋の時計をみてみると、3時1分です。
どっちの時計が正しいか、もう一つ時計をかうことにしました。
三つの時計をみてみると時間はちがいます。
そこで、ヒギンスさん、もう一つ時計をかいます。
四つの時計をみてみると時間はちがっていました。
時計屋さんに相談にいくと、時計屋さんは、懐中時計をもって、ヒギンスさんの四つの時計の時刻があっていることを確認します。
時間がちがっていたのは、移動時間を考えていなかったというヒギンスさんの単純な勘違いなのですが・・・。
今では懐中時計をめったにみることもなくなりました。
時計の見方に興味をもちはじめた頃の子に、懐中時計というのがあったんだよと説明してあげられそうです。
几帳面で心配性なヒギンスさんですが、男のようにも女のようにもみえます。
屋根裏部屋で時計をみつけるまで、ヒギンスさんのところでは時計のない生活をしていたようでもあります。
それにしても時間は歩みを止めませんね。もう一年が終わります。