鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

冬のカモたち④ シマアジ

2017年03月09日 | カモ類
シマアジのオスが昨年と同じ場所に来ていた。



昨年は4月8日に見に行ったので1か月早いが、ほぼ繁殖羽になっていた。
昨年と同じ場所の狭い範囲を行ったり来たり。浅い川底の餌を採っている。







コサギが飛んでくると、あえて傍に近づくのは、水が攪乱されて餌が採りやすくなるためだろうか。



しばらくして、陸に上がる。





陸の草を採っているようにも見えたが、やがてお休み態勢に。



目は開けて、何かあると頭を出す。
ツグミがそばに来た時もちょっと頭後出したが、「なんだツグミか。」というように、すぐに頭を入れてしまった。

このオスは、去年まだエクリプス状態の沖から来て、ずっとここにいるそうだ。
とても人馴れしていることや、
前の冬と同じ場所に来たということは、やはり同じ個体だと考えるのが妥当だろう。
昨冬うまく越冬できたので、今冬もここに来ようとやってきたのだろうか。

また無事に北へ帰っていってほしい。

冬のカモたち③ ミコアイサなどいろいろ

2017年03月04日 | カモ類
昨年の暮れ、コミミズクを見に行ったところでミコアイサのオスを見た。
遠かった。

ミコアイサのオス




アカハジロのいた公園では、メスのミコアイサも1羽た。
近かった。





ミコアイサは地元や近隣の公園にも飛来したことがあるカモだが、長居はしない。
人が多い公園に来る個体は、人馴れしていて近くまで来るが、自然度の高い場所では用心深く近寄らない。
これは、カモ一般に言えることだ。

トモエガモ

これも昨年末にダム湖で見たオス



近くに頭を隠していたのがメスだったのかもしれない。
トモエガモもたまに地元の公園や近隣の公園に飛来する。

マガモ

ごくありふれた冬鳥だが、この日見たオスたちの頭の緑がきれいに輝いていた。





地元の公園にはこんなにたくさんは飛来しないし、カルガモとの交雑種のマルガモが多い。

ヒドリガモ

ヒドリガモもごくありふれたカモで、いるところにはたくさんいるのだが、地元の公園にはあまり来ない。
今年も1日目撃されただけ。

アカハジロのいた公園にて







つづく




冬のカモたち② アカハジロとホシハジロ

2017年03月01日 | カモ類
アカハジロという珍しいカモが来ているという公園へ行ってみた。

アカハジロはこんなカモ



そこは駅のすぐそばの、どちらかと言えば人工的な感じのする池だったが、びっくりするほどカモがたくさんいた。
(その全体像を撮るのを忘れたのは失敗)
そして、そのカモの大部分がホシハジロだった。
一度にこんなにたくさんのホシハジロを見たことがなかった。
(地元の公園ではキンクロハジロが主流で、ホシハジロは2~3羽混じっている程度)

アカハジロはホシハジロの群れに混じって1羽だけ。しかも初めは嘴を背中に入れてお休みのポーズ。



でも、目は開いていて、群れから離れるとそのままのポーズで泳ぐ。
しばらくすると、頭を出して移動し始めた。

移動前の伸び。ハジロガモの仲間なので羽の端が白い。


泳ぎ中





別の群れのところにたどり着くと、また休憩ポーズになってしまった。

ホシハジロがたくさんいたので、ホシハジロのいろいろなポーズを撮ってみた。

頭カキカキ


お腹カキカキ:ラッコポーズ(雌雄)




羽伸ばし


採餌する様子はなかったので、ここは休憩場所なのかもしれない。

狭い池なのにその他にもいろいろなカモが間近に見られてびっくりした。

追記:カイツブリの雛が2羽孵っていて、これもびっくり。




冬のカモたち① ホオジロガモ

2017年02月28日 | カモ類
ホオジロガモは2010年に見て以来、出会っていない。
しかもその時はメスで、頬が白くなく、海の遥か遠くにいる個体だった。

今回は、川にホオジロガモが来ていると教えてもらって見に行った。
もちろん、頬が白いオスも見られた。

ホオジロガモの雌雄

正面顔はおにぎり


オスの羽。後ろ向きで残念


メスの羽


オスが首を曲げたところ

飛翔


背後から突然飛んできたので、レンズが100mm状態だった。

着水

何かに驚いて飛びだす


オスの頭の緑は構造色で、光がうまく当たらないと黒くなってしまうし、体の白とのコントラストが強く、白とびしてしまうので、きれいに撮るのは難しかったが、かなり近くで見られてよかった。

案内してくれたヘムレンさんによれば、少し前には数がもう少し多くて、オスがディスプレイをしていたそうだ。この日は遠くに別グループがいたので、ばらけていてディスプレイは見られなかった。


他にカメラマンは全くいなかった。



かいぼり27と池の鳥 カルガモ編

2016年09月20日 | カモ類


今年はカルガモの雛もたくさん産まれた。
上の写真は5月25日のもの。4羽の雛を連れた親。

こちらは5羽の雛を連れている。5月26日。


他にも2羽の雛を連れたものもいた。

カルガモにとっても、かいぼりされた池は繁殖しやすい池になったようだ。
そのカルガモたちを観察していると、これもいろいろ面白い発見があった。

6月4日のカルガモファミリー


この日も目の前の浮島から、生まれたばかりに見える4羽のカルガモを連れた親が現れた。
カルガモは普通子育てはメスしか行わない。
しかし、このファミリーの傍には、もう一羽成鳥がついている。
後から守るように泳いだり、写真のように見守っているようだ。
しかし、しばらくすると、飛んで行ってしまった。

これはオスのガードダックだと思われる。
カルガモも、時にはオスがファミリーを守るような行動をとるらしい。
天敵から守るのか、ほかのオスが近づかないようにしているのかはよくわからないが。

そして、なんといっても今年のトピックスは、10羽の雛のファミリーだ。

6月24日の10羽の雛


この時、雛たちの傍には、親の姿がなかった。
雛たちは10羽でしっかりまとまって、このあたりを行ったり来たりしている。

カルガモは卵を産んでもすぐには温めず、全部産み終わってから温めはじめるので、雛は全部一度に孵り、成長の差はない。
そして、孵るとすぐに泳げるし、自分で餌を採れる。親は給餌をする必要はなく、餌のあるところへ誘導したり、天敵から身を隠すようリードしたり、休憩する場所に案内したりするのが主な務めだ。

だから親がいなくても、すぐに困ることはないかもしれにが、それにしても親はどこへ何をしに行っているのか。まさか育児放棄ではあるまいが。

次の日もこのカルガモ一家を探していると、その日はちゃんと親がついていた。


6月25日のファイミリー


親は育児放棄どころか、10羽の雛たちを上手にリードして池を1周し、休憩場所へ向かう。

休憩場所でくつろぐ一家


一家はこの後も、毎日池を1周しては休憩場所へ戻っていくようだった。

7月10日 池の岸で休憩する一家。


普通カルガモは初めはたくさんの雛を連れていても、雛の数はどんどん減って、3~4羽ぐらいになってしまうことが多い。それなのに、この母親はその後も時々雛たちを置き去りにしてどこかへ行ってしまうことがあるにもかかわらず、半月経っても雛は10羽ちゃんと生き残っていた。
親のしつけがいいのか、雛たちが優秀なのか、池がそれだけ安全になったのか。

そして、1か月以上たったころ、雛は1羽減って、9羽になっていたが、それでも奇跡的な生存率だと言える。

8月3日のファミリー ずいぶん大きくなったが、9羽になっている。



今、池はカルガモだらけだし、雛たちも親と同じぐらいの大きさに成長しているので、なかなかどれがこのファミリーの雛たちなのか見分けがつかないが、ときどき7~8羽の群れを見るので、それがこのファミリーかもしれない。

もう一つびっくりしたこと。

7月16日のカルガモ。


この日、池にはギンブナの稚魚がなんらかの原因に弱ってしまい、たくさん浮いている状態だった。
そして、なんとカルガモたちがたくさん集まってきて、その弱ったギンブナを次々に捕まえて食べ始めたのだ。



カルガモが草ばかりでなく、昆虫なども食べることは知っていたが、魚を食べるところは初めて見た。
そして、前にカイツブリの記事で書いたように、どうやらカイツブリの雛さえも、食べてしまうことがあるようなのだ。

この夏の池は、あと1種、大繁殖した水鳥がいて、観察するのが大変なほどのベビーラッシュだった。

つづく