鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

冬のかもたち 2019~2020 ②ヒドリガモ・オカヨシガモ

2020年02月03日 | カモ類

ヒドリガモも9月末に飛来した。

▲飛来したてのヒドリガモ(9月27日)

ヒドリガモも例年地元の池に来ることは来るが、今までは居つくことはなかった。

この冬も通過個体が立ち寄っただけだろうと初めは思った。

しかし、10月になっても、11月になっても、12月になっても、ヒドリガモはいつも見られ、それも複数個体、多いときは5羽以上見られた。

盛んにツツイトモを食べたり、休んだり。初めエクリプスだったオスも、だんだんオスらしくなっていく。

休んでいるオスの傍にうっかり着地しようとして、あわてて飛ぶという変なシーンも撮れた(画面からはみ出している:苦笑)。

実は、近隣の公園でかいぼりが行われ、いつもはその池にいたヒドリガモが、こちらへ避難しているのではないかという話も聞いた。

その公園は、確かに小さいにもかかわらず、毎年ヒドリガモがいっぱい来ていた。ときどきアメリカヒドリも入るらしい。

カモたちにとっては近隣の公園まではひとっ飛び。餌と安全を求めて、自由に行き来しているのだろう。

 

ちょっとおまけ。昨年の夏アラスカで見たヒドリガモ(アメリカヒドリだと思うけど)の雛。

今ここにいるカモたちも、夏には北の国で、こんな雛たちを育てるのだろう。

ヒドリガモは、2月に入った今も地元の池で見られているが、少し数はへったかもしれない。

 

オカヨシガモは11月に飛来。

実は「こんなカモがいたけれどオカヨシガモではないか。」と知り合いに画像を見せられ、それと知った。

オカヨシガモは繁殖羽になっても地味だが、エクリプスだと特徴がわかりにくい。でも、メスのこの嘴の色は、確かにオカヨシガモも特徴だ。

オカヨシガモのオスといえば「黒パンツ」と呼ぶように、後が真っ黒になるはずなのだが、エクリプスでは黒くない。

このカモもいつもはちょっと立ち寄るだけだったのに、今年はつづけて滞在しているので、いつ黒くなるかと観察していたが、一向に黒パンツにはならない。

▲地味だけれど、シックとも言える色合いのオス

オカヨシガモも、年を越して2月1日までは滞在しているのを確認している。もし、これからもずっと居続けているのなら、黒くなるかどうか確認したい。

つづく

つづく


冬のカモたち2019~2020

2020年02月02日 | カモ類

この冬のカモの渡りは9月中旬から始まった。

9月12日のこと

カルガモが見慣れないカモをちらっとガン見

エクリプス状態なのでわかりにくいがヨシガモのオスのようだ。

換羽が終わればきれいな緑色に輝くはずの頭が、かすかに緑がかっている。光の当たり具合によっては、緑色に見えるようだが。

9月14日にも見かけたが、この日も曇りで色がきれいに出ない。

ツツイトモが繁茂する水面に嘴を入れている。

やはりツツイトモを食べているようだ。

残念ながらこのあともういなくなった。換羽が終了したきれいな個体を見たかったが。

この池ではちょっと休んで腹ごしらえをして、終着地へ向かったのだろう。

9月には次のお客も飛来

コガモの群れに混じるちょっと違う1羽。これもエクリプスなのでわかりにくいが、シマアジのようだ。

手前がシマアジ、後がコガモ。

これらのカモたちもツツイトモを食べていたようだが、いきなり飛び出す。後がシマアジ。

写真を拡大してみると、後ろに突進してきたカイツブリが見える。

シマアジたちは、このカイツブリに突っ込まれて、飛び出したのだ。

カイツブリは、見慣れないカモたちには容赦ない。

このシマアジもすぐにいなくなった。終着地は、違う場所なのだろう。

 

つづく

 

追記:11月末生まれのカイツブリの雛は、残念ながら1月8日の観察を最後に、居なくなってしまった。

   毎日ハラハラしながら生存を確認していたのだが、やはり冬場は餌が捕れないようで、無理だったのかもしれない。

   合掌。

▲最後に撮ったカイツブリの雛(1月8日)

 

 


池の鳥たち

2019年01月09日 | カモ類

新年を迎えたある日、秋に雛を育てたカイツブリ一家が親子4羽でまったりと過ごしているのを目にし、なんだか正月らしい感じのする風景だった。

そばにはオオバンも2羽いたが、カイツブリ一家は気にする風もない。カイツブリとオオバンは比較的相性がいいのかもしれない。

 

この冬の水鳥たちの状況は、あまり多様だとは言えず、秋にミコアイサの雄が飛来したときだけは盛り上がったが、その後は注目すべきことがないように思えて、観察から遠ざかってしまった。

あえて言うのなら、オオバンが多く逗留しているということか。7~8羽を数えたことがあった。今年は特に何かオオバンが暮らしやすい要因があるのだろうか。

ここでは水に潜って水草をよく採っているので、水草が多いためだろうか。

あとは、いろいろなカモが日替わりメニューで現れるが、定着はしない。

ハシビロガモ(まだエクリプスの状態。今ではきれいな繁殖羽になっているはず)

ヒドリガモ(これもエクリプス)

マガモ

マガモはやっぱりカルガモと一緒にいることが多い。

 

オナガガモ(換羽が進んできているころ)

ホシハジロ(一時多かったが今は少ない)

カイツブリに目の敵にされていた。

オカヨシガモ

年末にも飛来したことがあったが、こちらは最近の写真。お休み中。

今でもそれなりの数が常駐しているのは、やはりキンクロハジロぐらいだ。(昨秋の写真なので、まだエクリプスが多い。)

シマアジが来たこともあったらしいし、コガモも観察されたようだが、私は見ていない。


ミコアイサ飛来

2018年10月27日 | カモ類
地元の公園にミコアイサが飛来したと連絡があった。10年ぶりぐらいだろうか。



キンクロハジロやカルガモに混じっていた。
よく見ると、頭部に白い羽などが生えてきている。♂みたいだ。
カモにくわしい方によると、♂だとしても、成鳥のエクリプスか、今年生まれの若鳥かを判定するには、羽を広げたところを見る必要があると言われた。

初めはなかなか動かず、浮かんでいるばかりだったが、粘って待つとやっと羽ばたき始めた。







この最後の画像の白い部分を見て、これは若鳥(第1回換羽)なのだとわかったようだ。



何かを気にして上を見ている?

結局1日限りの滞在だった。
キンクロハジロなどに紛れて飛来したのかもしれない。

冬のカモたち⑤ 地元のカモたち

2017年03月15日 | カモ類
地元井の頭公園にこの冬飛来した冬鳥のカモたちは、キンクロハジロ・ホシハジロ・オナガガモ・コガモ・ヒドリガモ・ハシビロガモの6種のみだったように思う。

キンクロハジロが一番優勢で、その中にホシハジロは何羽か混ざる。
この2種は潜水ガモとも呼ばれ、水に潜って餌を採ることができる。

飛来したての頃のキンクロハジロ(昨年の10月エクリプス状態のころ)



池で餌やりが盛んに行われていたころは、もっぱら餌に群がる以外は、休憩状態だったが、かいぼり後は、かなり頻繁にもぐるのが見られるようになった。
水面に上がってきたときにはすでに餌を呑みこんでしまったあとなのか、何を食べているのかははっきりしないが、頻繁にもぐっているからには、餌は豊富にあるのだと思われる。

ある日、そのキンクロハジロが大きな魚(たぶんフナ)をくわえている場面に遭遇した。











写真のように、何度も呑みこもうと試みていたが、大きすぎてなかなか呑みこめないようだ。
最後の状態で観察を止めたが、果たして無事に呑みこんだかどうかは不明。

今季は他の水鳥でも水に潜るタイプの鳥が比較的多い。例えばカワウ・オオバン・カイツブリなど。
普段は水草を潜って食べているオオバンさえフナのような大きな魚をくわえている場面が目撃されている。

いっぽう、オナガガモやハシビロガモは水面採餌型のカモと呼ばれ、潜って餌を採ることはないとされている。

飛来したての頃のハシビロガモ(昨年の9月、エクリプス状態)



ハシビロガモはこの後すぐに井の頭池からは姿を消したが、今年に入ってまた頻繁に現れるようになった。

繁殖羽になったハシビロのオスとメス(1月)


ハジビロガモはこのように嘴を水面につけて、水面の餌をこしとるようにする。
あるいは、頭を水中にいれて届く範囲の餌を採ることもある。



比較的よく陸にもあがる。



このタイプのカモの餌は少ないからだろうか。特にオナガガモは、とても少なかった。



※写真が多いので、小さいサイズにアップしています。