あるとき、キビタキのメスがミズキの実を採っているのを観察する機会があった。
▲実をくわえる瞬間には目の瞬膜を閉じている。目を保護するためだろうか。
▲くわえた実をもぎ取るためには脚を踏ん張り引っ張らないとならない。
単に実を採るだけのことでも、手のない鳥にとっては、けっこうコツのいる活動に見える。
▲くわえた実は上手に呑み込まないと、落ちてしまう。
▲呑み込んで喉が膨らんでいる。
秋の渡りの時は、オスとはっきりわかる個体以外に、成鳥のメス、メスの若鳥、オスの若鳥がいるはずで、この区別がなかなか難しい。
便宜上メスタイプと呼んで済ませることにしている。
▲水場に来たメス
水場には、複数個体が集まることもある。
▲メスタイプが2羽
▲メスタイプが3羽。なんとなく若鳥のような感じがするが。
▲オスも混じって、仲良く水を飲む。
こういう様子を観察すると、家族で移動しているのではないかと思う。
▲オスが2羽現れることもあるので、複数家族が一緒に移動しているのかもしれない。
▲威嚇しているのは、他家族だから?
キビタキの繁殖地での様子は知らないし、越冬地での様子も知らないが、繁殖地から雌雄と子供たちが一緒に移動し始め、道々他の家族とも合流し、次第に大きな群れになって渡っていくのかなと想像してみた。
渡りの途中は危険がいっぱいで、実際地元でも、猛禽に襲われた個体がいた。親がいなくなっても、群れで動くようになれば、初めての経験の子供たちもより安全に越冬地へ渡れる可能性が増すのではないだろうか。
無事に越冬を終え、きれいな成鳥になって来春にまた来てくれるといい。