昨年、地元で初めてカワウが繁殖した。(私が観察を始めて以来)
今年はどうだったか。
▲昨年の11月中旬、カワウが巣を作り交尾行動が見られた。
野鳥は、時々季節外れの営巣行動をすることがあり、戸惑う。(カイツブリもそうだ)
この後、巣は放棄され、実際の繁殖には至らなかった。
そして、今年の4月入り、いよいよ本当の繁殖が始まった。
▲4月2日のカワウ。少なくとも巣が2つあった。
▲4月19日。抱卵しているようだ。巣は4つになった。
ちょっとした事件が起こる。
カワウが営巣している樹の剪定が始まった。
抱卵していたカワウたちは、もちろん、みな驚いて巣を離れる。
業者の人に尋ねてみたが、カワウの巣のことや剪定の理由はわからなかった。
次の日。様子を見に行くと、カワウたちは、なんとか巣に戻っていた。
▲剪定後の様子。巣は4つあるはずだが、写真ではよくわからない。
この様子からわかったことは、人が通る頭上にある枝を伐ったらしいということだ。
つまり、この位置にカワウが営巣したり、とまったりしないようにしたのだろう。
この時期に、こういう作業をすることは、カワウにとって、樹木にとって、通行人にとって、どれだけ意味があるかわからないが、結局は、頭上にテントも張らなくてはならなかった。
5月上旬、通りかかると雛の声が聞こえた。
雛の姿は見えないが、親が餌を吐き戻して雛にやっている動きがわかる。
雛の成長は早い。
▲5月中旬、雛の頭がかろうじて見える。
▲別の巣の2羽の頭
▲5月下旬。こんなに大きくなっている。
▲6月中旬。もう親と同じぐらいの大きさだ。
カワウの巣がある場所は、公園内でも人が多く集まる場所なので、あまり足繫くは通わなかったが、人づてに聞いたところでは、4つの巣のなかで、4羽の雛が落下死してしまったらしい。
巣の中で死んでしまって、親が落としたものと、雛が落ちて死んだらしいものとがあったとか。
2年目のカワウの繁殖は、課題も見えてきた。来年はどうしたらいいのか、考えていく必要があるだろう。
一方、一昨々年初めて繁殖したが、去年は失敗したアオサギ。
今年も2月には、営巣を始めていた。
▲一昨年と同じ樹に作り始められたアオサギの巣
しかし、その後アオサギの営巣木とあたり一帯の木々がすべて強剪定(枝のほとんどを伐り落とす)され、今年もアオサギは園内では営巣しなかったようだ。
それでも、アオサギの姿は毎日のように園内で見られる。
▲スッポンを捕食するアオサギ
▲池で泳ぐアオサギ
来年はまた繁殖に挑戦してほしい。