先日、お客様とお話をしていたら、「御宿印帳」なるものがあると教えてくれました。「御朱印帳」から「鉄印帳」、「御城印帳」から酒蔵のラベルを集める「御酒印帳」、九州の鉄道駅で始めた「駅印帳」、日光街道の「御宿場印帳」など、神社仏閣とは異なる分野で同様のコレクター心をくすぐる企画ものが出ているようですが、宿泊施設でもあるとは知りませんでした。
お話しのあと、御宿印帳をネットで調べてみると、発起人は姫路のゲストハウスで、全国で80カ所を超えるホステル・ゲストハウスで宿泊の際に御宿印が無料でもらえると云うもので、中にはYHもいくつか参加していました。始まったのは2020年で目的のひとつには、新型コロナで厳しい経営環境を少しでも打破するため、ということもあるようです。
かつてYHにも宿泊した際にホステリング・スタンプなるものがあり、当時はこれを集めるのもYHを利用する楽しみのひとつでした。しかし2000年前後にはこの仕組みも廃れてしまいましたが、今でも受付の際にこれを求めるお客様がいます。かつてYHで用いられていた、相部屋制度、お客様どうしの交流など、今のYHが不人気になった理由のひとつともされていますが、多くのゲストハウスではそうした仕組みを用いており、それが人気化しているところも多く見られます。このスタンプ制度も同様のことで、複雑な気持ちになります。
のち一時