島根県と松江市は27日、同市の6人と浜田、出雲両市の各1人の計8人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。出雲市の1人は、クラスター(感染者集団)が発生した医療機器などの体験販売店「エッグジョイ出雲ドーム店」の利用者と接触があり、関連の感染者は計14人に。松江市でも共通の立ち寄り先で5人以上の感染者が接触していたことが分かり、市がクラスターかどうか見極める。県内の感染者の累計は202人となった。
島根県によると、出雲市の1人は、25日に感染が判明した同店の利用者の接触者として26日に検査した。25日に分かったもう1人の同市在住者とも接触があったと判明。症状はなく、24日に仕事に出ていたが、接触者は特定できているという。
浜田市の感染者は14日に発熱がみられたが治まったため仕事を再開。19日以降、再び発熱の症状が続いたため26日に検査した。肺炎を起こして現在は中等症。不特定多数と接触する仕事ではなく、接触者は限定的という。県外への移動歴は確認されていない。
松江市によると、同市内の6人のうち1人は、25日に感染が判明した同市内の1人の濃厚接触者。ともに21日の発症前2週間以内に県外への移動歴はなく、感染経路は不明のまま。発症前後の外出もほとんどなく、接触者の調査は一通り終えたという。
残る5人は25日に感染が判明した安来市の感染者の濃厚接触者で、松江市内の共通の立ち寄り先で複数回、会話や食事をする場面があったという。同じ場所には、県外の感染拡大地域の人がマスクなどの感染予防策をして出入りしていたという。
市は立ち寄り先について、一般市民が出入りする場所ではなく、感染者と接触した人は特定できているとして非公表とした。同じ立ち寄り先で6人の感染者が出ているが、「それぞれの他の生活場面も調査した上で総合的に判断する」として、27日時点でクラスター(感染者集団)とは認定しなかった。