Mars&Jupiter

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フランクのオラトリオ「至福」を聴きながら鶴ヶ峰から二俣川まで歩く

2008-01-24 06:43:59 | 古典~現代音楽フランス編
こんなCDを以前買っていたんだということがある。
昨日聴いたのはそんなCDの一つで、
フランクのオラトリオ「至福」である。
なぜ、買ったかは覚えていない。
昨日は鶴ヶ峰駅から二俣川まで歩いたが、
その途中でこのCDを聴きながら歩いた。

1869年から1879年の間に作曲されたこの作品は、
完成には、10年近くかかった大作である。
テクストは、フランクの友人で、
ヴェルサイユ高等中学校教師の妻のコロン夫人のもので、
ベースとなっているのはマタイの第5章の一部だ。

フランクのこの作品は彼の死後初演されたが、
その評価をめぐっては二つに分かれたようである。
交響曲や交響詩では有名なフランクであるが、
宗教曲については、その存在をあまり知られていない。
しかし、この作品もフランクらしさがあふれている。
フランスらしい、細やかな感性が働き、
美しい旋律や叙情的な部分がみられるが、
決して情や気分に流されることはなく、
しっかりとした曲の構造を持つことにより、
全体を通してもそれなりに統一感が保たれている。

第二の至福は、ワグナーの音楽のように聴こえ、
印象的であるし、同じパターンを繰り返しながら、
音楽は展開していくものの、壮大な感じでいい。
第六の至福は最後の方に出てくる合唱がすばらしい。
天上の音楽のような美しさを保ちながら、
ドラマティックに展開していく。
第八の至福の最後に向けての盛り上がり方もなかなか。
ワグナーやブルックナーを思わせるような重厚なサウンド。
フランクの宗教曲もなかなかいいと、再認識するのである。
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