Mars&Jupiter

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アレクサンドル・グラズノフの交響曲第7番ヘ長調作品77「田園」を聴きながら三枚町から西谷まで歩く

2010-05-01 09:23:13 | 古典~現代音楽ロシア編
田園交響曲といえば、ベートーヴェンの交響曲第6番か、
ヴォーン・ウィリアムズのもの(交響曲第3番)が有名だが、
昨日途中聴いた1865年生まれのグラズノフの作品にもある。
1902年に作曲された交響曲第7番ヘ長調作品77は、
作曲者自身が「田園」という名を付けたわけではないようだが、
曲調がベートーヴェンの田園交響曲に似ていることから、
「田園」とよばれることもあるようである。
1903年作曲者自身の指揮で初演された作品である。
彼の略歴については以前ブログで触れたので省略する。
聴いたCDは、ウラジーミル・フェドセーエフ指揮、
モスクワ交響楽団の演奏によるものを聴いた。

第1楽章アレグロ・モデラートは、ソナタ形式で書かれている。
木管楽器が奏でるベートーヴェンの「田園」を思わせる牧歌的な旋律は、
やがて全合奏となり第一主題として提示され、
第二主題とともにその後展開部で変形されていく。
確かにベートーヴェンの「田園」からの影響は感じるが、
そこにはロシアの自然を感じさせ、楽しい気分にさせる楽章である。
しかし、その「田園」らしい描写的な音楽はこの楽章だけである。
第2楽章アンダンテは、悲痛さを思わせる旋律が金管楽器により奏でられる。
この主題を中心に音楽は展開され、フーガのような重厚な感じをみせてくれる。
中間になると曲調はやや明るくなり、美しい旋律が奏でられるが、
再び冒頭の悲痛さを思わせる旋律が金管楽器により奏される。
最後は、ハープの伴奏に乗ってフルートの音によって穏やかに終わる。

第3楽章スケルツォ:アレグロ・ジョコーソは、
フルートなど木管楽器によって奏される速い旋律と華やかな主題がいい。
ロシア民謡風の舞踏的な音楽は、楽しい祭りを感じさせる。
最後は木管楽器により、かわいらしく静かに終わる。
第4楽章フィナーレ:アレグロ・マエストーソ-モルト・ペサンテは、
ソナタ形式で書かれているが、これまでの楽章で
使われてきた旋律も、ところどころで登場する楽章である。
堂々とした感じの第一主題と穏やかで優しい感じの第二主題が、
その後展開され、最後は金管楽器が活躍し、華々しく堂々と終わる。

昨日は三枚町から西谷まで歩きました。
でも歩いたのは夕方だったので「田園」という
タイトルにふさわしい風景は暗闇の中にあり、
朝歩けばよかったなと思った一日でした。
コメント
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