Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

石井眞木の遭遇Ⅱ~雅楽とオーケストラのための~を聴く

2013-11-10 22:50:41 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングをお休みました。
今回取り上げるのは1936年生まれの石井眞木の作品。
1971年に作曲された遭遇Ⅱ~雅楽とオーケストラのための~である。
彼は伊福部昭と池内友次郎に作曲を学んだあと、
1958年ドイツに留学し、国立ベルリン音楽大学作曲科で学び、
ボリス・ブラッハー、ヨーゼフ・ルーファーらに師事したようだ。
帰国後十二音技法を用いた作品などを作曲したが、
民族音楽などにも傾倒し、それ影響を受けた作品も残した。
今回聴いたCDは東京楽所と渡邉曉雄指揮、
日本フィルハーモニー交響楽団の演奏による。
遭遇とは東の「雅楽」と西の「オーケストラ」を指している。
その二つが遭遇することによって生み出される音楽の可能性を
2つの音楽をどのように絡めていくかは指揮者にゆだねられている。
雅楽の世界と西欧の音楽が、どうやって合うのかと思われるかもしれない。
それらがどう合うのかという可能性をこの作品は追究している。
最後は静かでおだやかな感じで終わる。
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入野義朗のシンフォニアを聴く

2013-11-09 23:27:44 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングをお休みました。
今回取り上げるのは1921年生まれの入野義朗の作品。
1959年に作曲されたシンフォニアである。
彼はウラジヴォストークに生まれ、東京帝国大学経済学部卒業後、
柴田南雄や戸田邦雄とともに十二音技法を研究した。
その後色々な作品を作曲し、発表した。
今回聴いたCDは渡邉曉雄指揮、
日本フィルハーモニー交響楽団の演奏による。
第一楽章レントは、ヴィブラフォンと第1ヴァイオリンの響きで始まる。
12音技法による音列をもとに混沌とした音の世界がつくられていく。
打楽器と金管楽器が絡みながら、劇的に盛り上がりをみせたあと、
弦楽器と木管楽器が残り、最後おだやかに終わる。
第二楽章は、弦楽器中心に音列を示しながら始まる。
金管楽器と打楽器が絡んでいくが、途中静まり、
フルートなど木管楽器中心にリズミックな部分がみられ、
やがて打楽器と金管楽器が入り激しくなり、
再び軽快な感じの音のやりとりが続いたあと、
金管楽器が盛り上ったあと力強く終わる。
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廣瀬量平の管弦楽のための「クリマ」を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2013-11-08 06:36:50 | 古典~現代音楽日本編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰まで歩きました。
途中聴いたのは1930年生まれの広瀬量平の作品。
1976年に作曲された管弦楽のための「クリマ」である。
彼は函館市に生まれ、東京藝術大学作曲科に入学し、
池内友二郎や矢代秋雄などに師事した。
1977年から1996年にかけて京都市立芸術大学音楽学部教授を務め、
その後も国立音楽大学や東京芸術大学などの講師を務めた。
私の出身高校の校歌の作曲も廣瀬量平である。
(ちなみに作詞は谷川俊太郎です。)
今回聴いたCDは渡邉曉雄指揮、
日本フィルハーモニー交響楽団の演奏による。
弦楽器の変化する音で始まるこの感じは日本的で、
黛敏郎の弦楽のためのエッセイに似たところもある。
フルートの音も日本的で神秘的に始まるが、
やがて管弦楽全体で盛り上って音がぶつかりあう。
音楽は静かで神秘的で荒涼とした感じの部分と、
激しく大音量で音がぶつかりあう部分が繰り返されていく。
西洋と東洋の音楽のぶつかりありといってもいいのだろうか、
さまざま音楽の要素が混沌としつつ交じり合いながら、
大きな音のうねりを作り出しているような感じがする。
最後は管弦楽全体で盛り上って大音響となったあと、
伸ばし続ける金管楽器の一音が残って終わる。
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黛敏郎の弦楽のためのエッセイを聴く

2013-11-07 05:54:24 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げるのは1929年生まれの黛敏郎の作品。
1963年に作曲された弦楽のためのエッセイである。
彼の略歴は以前触れたので省略する。
今回聴いたCDは渡邉曉雄指揮、
日本フィルハーモニー交響楽団の演奏による。
弦楽のためのエッセイは単一楽章制の作品である。
弦楽器が伸ばす音に重ねて他のパートが絡んでいく音は、
日本の雅楽の楽器を思わせるようで斬新な試みである。
徐々に音は厚さをましていき、うねりを作り出していく。
最後は低弦が繰り返す音型の上で、
他のパートが絡みながら消え入るように終わる。
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矢代秋雄のピアノ・ソナタを聴く

2013-11-06 03:24:57 | 古典~現代音楽日本編
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げるのは1929年生まれの矢代秋雄の作品。
1960年に作曲されたピアノ・ソナタである。
彼の略歴は以前触れたので省略する。
今回聴いたCDは木村かをりのピアノ演奏による。
第一楽章アジタート-アダージョは、
最初に示される主題は無機的で駆け上がるような音で示される。
ソナタ形式に基づき、展開されて、再現される。
第二楽章トッカータは、速い動きの音型により、
流れるように、そして強弱の変化を付けながら、
繰り返され、最後は突然終わる。
第三楽章主題と変奏は、重々しい感じの主題で始まる。
曲は主題をもとにした九つの変奏により展開されていく。
その変奏の手法も凝っており、躍動的な部分も見せつつ、
ドラマティックに展開して最後終わる。
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