夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

飴釉茶碗 大樋年朗(十代大樋長左衛門)作

2011-10-04 06:09:57 | 陶磁器
大樋焼のお茶碗は下記の作品についで2作品めとなります。

飴釉大樋平茶碗 大樋長楽作共箱「大樋茶碗 大樋長楽造 印」 高台脇「大樋」二重丸印
最大口径155*最小口径150*高さ65*高台径58

大樋焼本家を名乗り長左衛門窯としているのが、当代で10代目となる方の10代目になる前の作品です。その窯元を母と亡くなった家内と3人で旅行の時に立ち寄ったことがありました。若かった私には・・というより今でさえ手の届かない作品の金額の高さにびっくりしたものです。



今では大樋長左衛門の作品をそんな高値で買う人はおりますまい。今の大樋焼はそんなにいいお茶碗ではないように思えます。京都の楽焼も含めて楽焼の限界があるのかもしれません。古いものに対して模倣や逸脱を試みるだけではいけないし、そこには創意と修行・鍛錬がなくてはなりません。いつかは身近で検証してみたいお茶碗ではありますが・・。

そのような意味合いでは最近人気の細川元首相の作品も力強さがなく、病的な感じを受け、本来の陶芸家が持つ鍛錬に裏付けられた健康的な力強さがないように見受けました。いつか機会があったら使って検証はしてみたいものです。

飴釉茶碗 大樋年朗(十代大樋長左衛門)作
共箱 外箱合
口径115*高さ75*高台径52









大樋年朗 (おおひ-としろう):1927- 昭和後期-平成時代の陶芸家。昭和2年10月28日生まれ。加賀楽焼(らくやき)の大樋焼9代大樋長左衛門の長男。昭和25年日展に初入選,57年文部大臣賞。この間の44年金沢美術工芸大教授。60年花三島飾壺「峙(そばだ)つ」で芸術院賞。62年10代長左衛門をつぎ,平成2年大樋美術館をひらく。11年芸術院会員。石川県陶芸協会会長,日展常務理事審査員などをつとめる。16年文化功労者。石川県出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。本名は奈良年郎。著作に「楽焼の技法」。


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4 コメント

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覇気 (夜噺骨董談義)
2011-10-06 23:13:08
知力、創造力、体力は常に有限です
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賞味期限! (米吉)
2011-10-05 22:07:37
冗談はよして下さい。
まだまだ、知力、創造力、体力は無限大です。
微力ながら精一杯勤めますので
よろしくお願いいたします。
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覇気 (夜噺骨董談義)
2011-10-05 07:17:42
覇気というものは担当している仕事によって、多少見せ掛けが違うものですが、覇気のないことが客先にまで影響するようではいけません。

そろそろ賞味期限が見えてきた私も覇気にないといわれないようにがんばります。
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細川さんの作品に (のぼう)
2011-10-05 00:43:26
力強さが感じられ無い、とのこと。
私が思うに、ものつくりの基本は知力や創造力
もさることながら、体力が基本だと思います。
生きがいや活力が薄れてきては力強さも薄れていくのでしょうか!
我が方の、とある部門に力強さを感じません!
覇気と言う言葉が適切かもしれませんが・・・。
私も干からびた蜜柑になりましたが、決して腐りかけてはいないつもりです。
何とかして、その他の新鮮で、みずみずしい蜜柑に覇気を復活させたいものです。
愚痴ってしまいました。
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