2015(平成27)年8月23日(日)、一関市博物館主催の「大船渡線開業90周年記念ツアー」(その6)。陸中松川駅の次は猊鼻渓(げいびけい)です。
猊鼻渓(げいびけい)[一関市東山町長坂字町裏393] ホーム:1面1線、一ノ関駅からの営業キロ:23.3㎞、1986(昭和61)年11月1日、旧国鉄が最後に行ったダイヤ改正と同時に開業。「名勝・げいび渓の玄関口として町中心部に新駅を!」と10年以上にわたる地域を挙げた取り組みが実を結んだ「請願駅」である。始めから無人駅。(国鉄は翌昭和62年4月に民営化してJRになった。)この駅からげいび渓船着場までは5分ほど。
(上)げいび渓がある砂鉄川に架かる鉄橋。(下)猊鼻渓の船着場が見えます。また、この川の水を松川まで運ぶ農業用堰の取水口も見えます。
(上)この辺りは砂鉄川から100mほどの高低差があるそうで、柴宿駅あたりが最高部のようです。現在80歳に近い人たちが若い頃、「未だ蒸気機関車の時代、歩くほど遅くなった汽車のデッキから跳び下りて家に帰ったことがある。」と聞いたことがあります(降りなければ摺沢駅まで連れて行かれる。)
この大船渡線の右手には岩手県住宅供給公社が昭和43年から分譲開始し、今や町内一番の住宅街となった「久保・柴宿住宅団地」があります。(下)現在の県道19号線(今泉街道)の跨線橋と跨道橋。
柴宿(しばじゅく)駅 [一関市東山町長坂字柴宿] この駅ができるまで37年間、柴宿地域は列車が通過するだけだったことから、隣接する大東町猿沢地区を含む地域を挙げた運動の結果実現させた東山町最初の「請願駅」。1962(昭和37)年5月15日開業。一ノ関駅からのキロ:26.1㎞、ホーム:1面1線。初めから無人駅。