久しぶりに読んだ本です。
10人しかいない素人集団の、弱小大学陸上部員が箱根駅伝を目指す物語であります。
私は正月に旅行へ出ていなければ、箱根駅伝を必ず沿道で応援しています。携帯TVを持って、寒いのでダウンジャケットを着込んで。
往路は小田原か藤沢のあたりで、復路は芝大門で応援します。一昨年は往路を応援していた時に、目の前を我母校がトップで通過していきました。何でもその区間で4位ぐらいからトップへ躍り出たそう。もっとも、箱根の山登りで抜かれて、総合では、いつももの定位置に戻りましたがね。
いいですね、この年頃の情熱は、、。この小説は箱根駅伝を良く調べています。箱根を語るには良いバイブルになるでしょう。むろん面白くて、いっきに読みたくなること請け合いです。
私の20代、30代の頃は、走ることから、いちばん遠かった。高校生の時は部活で、ゲーゲー吐くまで走っていた。長距離じゃなく短距離が得意種目でしたが、100m200mいいところ400mまでが守備範囲。それでも駅伝の頃になるとB級チームのメンバーとして、5kmあたりを走らされていたナー。
この本に書いてある、異次元の世界に入るという感覚は、ほんのビッチョわかる気がします。たった一度だけですが、その世界の入り口まで行ったんじゃないかと思います。
たすきを受けた時、すでに前を走る選手の姿も見えないぐらい離されていて、期待されていないのもあったけど、100mダッシュのように飛び出していった。何処まで持つか考えもしなかったが、前のランナーが500m先に見えた時、自分では追いつくだろうという、何だかわからない自信が、、。みるみる追いついて抜き去って、さらにその前を凝視して前を走るランナーを探した。区間が終わる間際にもまた前走者を捕らえて、一般企業チームや自衛隊チーム、同じ高校生チーム合わせて10チーム以上を抜き去った。全力で走っているけど、疲れを感じない、、、息の苦しさだけが走っていることの証。そんな時が生涯に一回だけありましたね。
短距離選手として200mでは優勝したことがあるけど、3000m~5000mぐらいも好きな距離でしたね。
自分のパワーが、体の動きキレがとてつもなく研ぎ澄まされる時ってあるんだと思います。むろん、この本に書いてあるように、練習と精神が完璧になった時だけでしょうけど。
ジャンルは違うけど、アーティストに限らないと思うけど、乗っている人は、周りの空気が切れていくと言います。オーラが発散されるんでしょう。某アーティストを見かけた時も、私がふとその方の存在に気ずいたのも、光の束がが天からスッポットライトのように降り注いでいたからです。そりゃもう、ビリビリ感じ見えるんですよーーー。
この本はランナーの方には、ぜひ読んで欲しいなー。mikaさん貸してくれてありがとう。