まめどまめさんのブログを読んで早速日比谷シャンテヘ見に行きました。
ヒットラー最後の日と対を成すような映画だそうですが、映画館の座席に座ったとたんに、「しまった、早く出たいな」と思っていた。なぜかと言うとだいたいの粗筋は想像できるし、最後の処刑シーンを見たくないなー、と感じたからです。
この手の正義感はわかるが鼻に付くんじゃないかとキグしていました。
しかし、映画が始まると、ナチスへの抵抗運動を描いて賞賛するんじゃなく、検察側の取調官と実在した主人公ゾフィーの尋問に終始していました。取調べの言葉によって状況を描いていく、どちらかというと心理描写が面白く引き込まれていきました。一方的な暴力、例えば日本の特高警察のような感じではない、自由な言論を許さないのは当時のことなので当たり前かもしれないが、かなりの発言をさせている。本当なのかと思うほどです。ヨーロッパには、もしかするとデモクラシーが生まれる土壌があったのかな。今のアメリカは確かに普通に自由ではあるが、一部の理解できない世界には全く寛容ではないから、完全じゃない。ナチスドイツの独裁政治も、もしかすると今のアメリカ程度の寛容さなのかもしれない。むろん、ユダヤの虐殺や無謀な戦争を仕掛けた罪は限りなく大きい。しかし、現アメリカのアラブ世界に対する攻撃、日本を含む違った文明に対する攻撃は叩かれなくて良いものではない。中国の内への戦いだって第二次世界大戦以上の犠牲を築いていた。往々にして外との戦いより内なる戦いのほうが厳しく残酷になりますが、あまり話題にはなりません。
yahooムービー 作品紹介
第55回 ベルリン国際映画祭で最優秀監督賞と最優秀女優賞を受賞した、史実に基づく人間ドラマ。近年新たに発見された尋問記録や関係者の証言を基に、反ナチス運動を展開した「白バラ」メンバーのゾフィー・ショルが逮捕され、5日間という短い尋問の末の判決、処刑に至るまでを描く。監督はドイツの新鋭マルク・ローテムント。主演のユリア・イェンチと、尋問官を演じた『ヒトラー~最後の12日間~』のアレクサンダー・ヘルトの迫真の演技が光る。
ストーリー: 1943年、反政府組織「白バラ」のメンバーであるゾフィー(ユリア・イェンチ)は、兄とともに大学構内で反戦ビラを配っていたところを逮捕される。厳しい尋問に屈せず信念を貫く彼女に、尋問官モーア(アレクサンダー・ヘルト)はある取引を提案するが……。
大人の感想を読ませていただきました。
デモクラシー、たしかに日本人は身につけてないかもしれません。ナチス時代のドイツ人でさえ、今の日本人より「デモクラテーク」(ドイツ語っぽく書いてみた)かもしれませんね。
こんなこと言うと「反日的」だと言われてしまう? こういう今の日本って?
私もDVDで充分とおもったが、マイナーな映画は忘れてしまうので、覚えているうちに見ないとね。
何でもキッカケが必要なんです。
社会はホンの一握りの熱狂者で引っ張られる恐怖があります。本当は良くないと思っていても、反社会の烙印を恐れるばかりに、熱狂者の側に付く。多いです。
熱狂者は自分に都合の良い解釈をして、対立者を反社会と決め付ける、コレが大きないちばん強い手段なんでしょう。これを覆せばいいんでしょうね。