この前、「特製シェーブル」(ただいま熟成中)と一緒にローヌ土産として「フォアグラの缶詰」も貰った。尤も、フォアグラに関しては、ローヌは産地でもなく地元ならではというものではないが、一応フランス直というところで有難みがある。缶詰はレバーパテのフォアグラ版というものだが、一般的に言って(というほどいろんなメーカーのものを食べてるわけではないが)、缶詰のフォアグラで美味いものはあまりない。代表的なメーカーである「Rouge」のものは、特に美味いと思ったことはない。大体が、脂肪分の多いレバーとしか感じられないのだ。良質なフォアグラに見られる、いい香り(香ばしいような)がなく、肌理も今ひとつであるものが多い。結局は使う素材の問題だと思うが、値段などを考えると仕方ないのかも知れない。
で、今回のものだが、Rougeのものよりは間違いなく美味い。バゲットに乗せて食べれば、ワインのいい友である。赤の「Cote du Rhone」も持ってきてくれたので(これは流石に向こうから持ってくるほどのものではないので東京で買ったもの)、それと一緒に食べたが、何だか物凄い贅沢をしている気分になった。「Cote du Rhone」は日常ワインの部類だと思うが、こういう組み合わせで食すと、間違いなくそんな気分にはなる。ただ、昔ほどフォアグラの脂分を欲していないというのは、今や揺ぎ無い事実のようで、その分だけ感激度も減っている。そこはちょっと残念な部分である。