GYAOの無料映画は全般的にかなりしょぼいのだが、時に、えっこんな映画がと思うものが登場する。そんなもののひとつが今回の「フランシス・ベーコン 出来事と偶然のための媒体」というドキュメンタリー映画。タイトルどおりフランシス.ベーコンを追ったドキュメンタリーだ。
フランシス.ベーコンと言えば、ああ、あの歪んだ人物像のと直ぐ浮かぶ画家である。その特徴はかなり印象的だ。だが、個人的にはそれほど興味はなかったので、ベーコンが何処で生まれどういう生活をしてどんな人間だったのかという情報は一切知らなかった。恋多きゲイだったことも今回始めて知った。そんなことを知った所で作品の価値が変るわけではないのだが、いろんな角度から見られるようになるのはいいことかもしれない(新たな偏見を生む可能性もあるが)。それよりは、作品を製作するときの姿勢など興味深いことはいろいろあった。共通するのは、見る側のステレオタイプ的解釈と作る側の意図との齟齬だろうか。