<訂正>
一回目のアップで、高碕のデータに検出核種の量を示すデータが載っていた事を見落としていました。ヨウ素135(半減期6.57)が15日に大量に検出されています。「クロ」ですね。
3号機の爆発は、即発臨界爆発でほぼ間違い無いのでは?
ただ、一言に臨界と言ってもその規模は様々です。「即発臨界爆発」といっても、TVのライブ映像を見る限りは、原子炉建屋の上部を吹きとばす程度の、比較的小規模の爆発です。核爆弾の破壊力には程遠いものがあります。(最近の小型戦術核兵器はこれに近いかも)。
その後、検出されている放射線量が、結果的に環境と人体に被害を与える放射線量となります。
福島の場合、爆発の規模がチェルノブイリより小さかったので、爆風の高さも低く、その為陸上での拡散エリアが近距離に限定され、一方、汚染された地域の放射性物質の濃度が高くなるという結果になったのだと思われます。
爆発時の風向きが、海に向かっていたのも不幸中の幸いです。高碕で検出されたのは、最大汚染では無く、その後に放出された汚染物質が、15日の北風に乗って、関東地方に南下したものと思われます。
ウランやプルトニウムは太平洋上に飛散し、ハワイやグアムで検出され、関東一帯には、爆発時に飛散したプランやプルトニウムが到達していない可能性もあります。
何れにしても、半減期が長い物質なので、調査すれば直ぐに分かる事です。
■ 福島からウランとプルトニウムが放出された? ■
先日、3号機の使用済燃料プールでの、即発臨界の可能性を指摘するアニー・ガンダーソン博士のyoutube画像を紹介しました。
http://www.youtube.com/watch?v=P4KXX24Dv1U&feature=channel_video_title
その中で触れられていた、ハワイや、グアム、カルフォルニアでのウランやプルトニウムの検出データが載っているサイトを見つけましたので紹介しておきます。
中鬼と大鬼のふたりごと
データは
米国環境保護局(EPA)のRadNetのデータベースから取られているようです。
その中から、カリフォルニアで検出されたプルトニウムの量を示すのが上のグラフです。
グラフの日付が飛び飛びなのは、検出された日のみを抽出してあるものと思われます。
① 3/24日に通常レベルを大幅に上回るプルトニウム239を検出
② グアムではプルトニウムとウランを初検出
③ ハワイとアラスカではウラン通常よる大幅に上回るウランを検出
上記事項より、福島第一原子力発電所から、プルトニウムとウランが大気中に放出された事が伺えます。
この放出の原因としては幾つか考えられます。
① 強制ベンチによって、圧力容器内の崩壊した燃料棒から発したウランやプルトニウム
が放出された
② 1投機、3号機の水素爆発で、使用済燃料プール内の使用済燃料棒が損壊して、
燃料棒内のウランとプルトニウムが放出された
③ 4号機の燃料プール火災に際して、損壊した燃料棒からの漏出が火災によって拡散
④ 3号機の即発臨界爆発(仮定)で、3号機燃料プール内の燃料棒は損壊し拡散
何れにしても、福島第一から、ウランやプルトニウムが放出された事を裏づけます。
■ 高碕の「CTBT放射性核種探知観測所」に捕捉された核種 ■
ネットに
高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況
(3月27日時点)がアップされています。
核実験を監視する為に設置された観測所で、特殊なフィルターを用いて、通常では検出されない核種をも検出する観測所です。
<引用開始>
-前略-
1.高崎観測所において12日から14日にかけて捕集された大気の測定値をCTBTO事務局が解析した結果、通常検出されない複数の粒子状放射性核種、即ち、セシウム(Cs)-134、136及び137、ヨウ素(I)-131~133、ランタン(La)-140、テルル(Te)-132、テクネチウム(Tc)-99m、テルル(Te)-129、129m及び132、等が検知され、それらが非常に高い濃度を示した。
これらの放射性核種は、福島原子力発電所事故を起源とするものと考えられるが、3月12~14日の間に捕集された大気中に含まれていたかどうかは不確かであり、大気捕集後の測定中(15日以降)に飛来して検出器及びその周辺を汚染し、検知されたものではないかと見られる。したがって、観測された放射性核種は定性的には正しいが、その濃度については正確な測定値を示していない。
2.高崎観測所において15日以降に捕集された大気の測定値の解析結果については、福島原発から飛来したこれら粒子状放射性核種の種類については、上記1.の放射性核種に加えて、亜鉛(Zn)-65,バリウム(Ba)-140,ヨウ素(I)-135,ニオブ(Nb)-95、等が新たに検知されている。これら放
射性核種の放射能濃度は、15日~16日の測定値をピーク及び20日~21
日を第二番目のピークとし1、それ以外はより低い値で推移していることが示さ
れている。
3.高崎観測所では、希ガス状の放射性核種(キセノン)の測定も行われてい
るが、15日以降の測定値においてキセノン(Xe)-133等も検出され、21
日2にピークが観測されている。なお、これも福島原発から放出されたものと考
えられるが、通常より非常に高い濃度の希ガスが検出器材料内にしみこんだた
め、正確な濃度の計測ができない状態にあり、推定値のみを示している。
(粒子状及び希ガス状放射性核種の測定値の推移については、別添を参照願い
ます。)
-後略-
<引用終わり>
高碕のデータは15日に福島第一原発由来と思われる放射性核種を高濃度で観測した事を示しています。見慣れない核種が多いのは、通常の観測所では検出不可能な核種を、高碕観測所が検出出来るからで、同様の能力があれば各所で同様の物質が検出されているはずです。
<訂正>
高碕のデータ、文章だけかと思ったら、の4ページ目に表が載っていましたね。
放射性ヨウ素(I)135が大量に検出されています。半減期hが6.57hですから、再臨界ほぼ確定ですね。
さらに、半減期69.6mのTe129なども15日は検出されていますね。