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カダフィーはリビアの信長であり、家康であった

2011-08-23 08:43:00 | 時事/金融危機
  



■ 国家の主権が蹂躙された ■


首都トリポリに到達した反政府勢力は
ほぼ市内を制圧しました。

NHKのニュースは
「独裁者カダフィーに反抗する勢力が勝利した」
と伝えるでしょう。

しかし、私達が目にしている映像は
国家の主権がいともたやすく蹂躙されるという事実です。


イラク戦争はアメリカの暴挙でしたが、
今回の主役はフランスとイギリスを中心とするNATO軍です。

■ 中東の独立と軍事独裁 ■

第二次世界大戦後、中東諸国は相次いで独立します。
しかし、英仏独伊が支配した中東地域には
元々国家などありませんでした。

多くの部族が広い地域に点在し、
遊牧の民は国境など関係無く移動をしていました。

第二次大戦後、世界的に台頭した植民地独立運動の流れに乗って、
中東諸国も見かけ上の独立を果たします。

しかし元々部族社会で国民国家という概念の無い中東では
独立と言っても旧宗主国に都合の良い有力部族の長が
国王に祭り上げられ、傀儡国家となりました。

この時期中東諸国にも社会主義思想は流入しており、
社会主義政党(バース党)が多くの国に設立されます。

エジプトでは将校であったナセルが傀儡王権を打倒し、
彼に賛同する軍人達と軍政を敷きます。
彼はスエズ運河を欧米から奪還します。

ナセルは一躍アラブの英雄となります。
ナセルの輝かしい姿を目にした
カダフィーやフセインやアサドら若き将校らは、
同士を募って、欧米の傀儡政権を打倒します。

独立とは行っても部族社会の中東では
国家よりも部族の利益が優先します。
この様な社会では、議会制民主主義は上手く機能しません。
さらには、海外勢力が有力部族を影から操り
政権打倒を企てる恐れもありました。

そこで、革命を指揮した若き英雄達は
軍事独裁によって政権を安定させます。

■ カダフィーは信長である ■

群雄割拠する地域に統一国家を作ったという意味では
カダフィーはリビアの織田信長でした。

国家統一の初期段階は
武力による統一が行われます。

強い信念、高い理念、
そしてカリスマ性を持った人物が、
武力と恐怖によって政権を維持します。

■ 植民地支配からの独立とは何か ■

17世紀の植民地支配は、破壊と略奪の歴史です。
ロスチャイルドの会社「東インド会社」は
世界最初の株式会社として知られます。

しかし現在の会社とは異なり、
その実態は軍隊に近い組織でした。

彼らは国王から交戦権を与えられ、
海洋王国として先行していた
スペインやポルトガルに
武力で対抗してゆきます。

1588年にスペインの無敵艦隊は
イギリス艦隊に破れます。
イギリスはスペインの船大工にスパイを送り込み
強度の弱い船を作らせた為、
無敵を誇った艦隊は、
交戦では無く嵐で海に沈んだと言われています。

その後、国際都市として
多くの優秀な船大工を手に入れたオランダが
海洋大国として台頭します。

そして設立された「東インド会社」は、
強力な軍艦と軍隊を擁する戦闘集団でした。

彼らはアジアにおいてスペインやポルトガルと交戦し、
各地の要塞を陥落させてゆきます。

島原の乱では東インド会社は家康に味方し、
島原城を艦砲射撃します。
プロテスタントの国オランダにとって
島原のカトリック教徒は、異教徒同然だったのです。

スペインやポルトガルは
カトリックの布教を目的に侵略を行っていましたが、
東インド会社(オランダ)は交易が目的でした。
徳川家康は、宗教的侵略を目的とするポルトガルより
オランダ(東インド会社)を貿易の相手として選んだのです。

■ インドを支配する東インド会社 ■

東アジアはヨーロッパから遠く離れています。

東インド会社は、インドや東南アジアを軍事支配化に置き、
植民地経営を始めましたが、
次第にインドでは反乱が起こる様になり、
清や朝鮮半島や日本を直接支配する事は出来ませんでした。

■ アヘンで国を滅ぼす ■

東インド会社は中国で絹やその他の物資を手に入れ、
その対価としてアヘンを与えました。

街の至る所に、アヘン窟が出来、
人々は常習性のあるアヘンに蝕まれて行きます。
アヘンによる巨大な利益を本国に送金していたのが
香港上海銀行です。

この頃、アメリカのユダヤ金融も、
アヘンで大きな利益を手に入れています。

アヘンの蔓延は、強大な清帝国を内側から蝕んで行きました。

■ グラバーと坂本竜馬 ■ 

江戸時代末期、造船技術の進歩によって、
イギリス、フランス、アメリカが日本の近海を往来する様になります。

黒船として知られるペリー艦隊の来訪の目的は、
日本近海で操業するアメリカの捕鯨船に
食料と水を供給する交渉が主でした。

しかし、ペリー艦隊の威容を目にした幕府と市民達は
過剰に反応し、支配力の低下していた幕府は、
米国の要求を呑んで、鎖国政策が終焉を迎えます。

その頃日本はインフレの波が吹き荒れていました。
海外から近代的な武器を調達したい幕府は、
大量の金を海外に流出させました。

その結果通貨の金の含有量が減り、
貨幣の価格が下落し、米などの物価が上昇しました。
これは庶民の生活を苦しめ、
「打ちこわし」や「ええじゃないか」などの暴動が発生します。

地方の下級武士達の生活も逼迫し、
その不満の捌け口が、
弱気外交を繰り返す幕府に向けられます。

「尊王攘夷」を合言葉に、
地方の下級武士達は京都でテロ行為を繰り返します。
幕府はテロ対策特別班として、新撰組を組織し、
テロリストに対抗してゆきます。

■ テロリストを懐柔したロスチャイルド ■

幕府の衰退を日本進出の好機と見たロスチャイルドは
幕府に反発するテロリスト達を懐柔します。

薩摩藩、長州藩はそれぞれ強硬的な攘夷派でした。
夷敵であるイギリス軍艦と交戦しますが、
その結果は惨敗でした。

欧米の技術力を目の当たりにした
薩長は、若くて血気溢れる藩士を
イギリスに留学させます。
もちろん、これは幕府の法律に違反する行為です。

一方、幕府も日本で勢力を伸ばすイギリスに対抗する為、
フランスに人材を送り込みます。

ところが、当時のパリ万博で
薩長と幕府の留学生が一緒に行動していた様です。
彼らは欧州の地でロスチャイルドに懐柔されていたのです。

■ 坂本竜馬とトーマス・グラバー ■

ロスチャイルドは日本支配の先兵として、
当時26歳であったトーマス・グラバーを送り込みます。

グラバーはアメリカ帰りのジョン・万次郎の協力を得て、
幕府に反発する若きテロリスト達に接触してゆきます。
その内の一人が、坂本竜馬でした。

坂本竜馬の活躍は、昨年の大河ドラマで万人の知る所ですが、
亀山社中は、トーマスグラバーが長州藩に武器を売却する際の
ダミー会社でした。

当時の幕府の法律では、
外国人が日本の藩に武器を直接売る事は出来ませんでした。
そこで、亀山社中を間に立てたのです。

グラバーは亀山社中に武器を売却し、
亀山社中はその武器を長州藩に売却します。
長州藩の支払いは、米、麦、塩で行われ、
この取引を物々交換とする事で、
「外国が日本に武器を売却してはいけない」という法律をすり抜けます。

米・麦・塩を入手したグラバー商会は
それをジャーディン・マセソン商会に持って行き
それを薩摩藩が買い上げる事で、
この薩摩と長州の迂回取引が成立しました。

財政に余裕のある薩摩が、
長州に武器を用立てしたのでした。

この巨大取引を仕切る様な資金力は
若きグラバーにはありません。
彼が武器を長達出来たのは、
彼の後ろに、巨大なロスチャイルドが控えていたからです。

■ リビアの現状と、明治維新の類似点 ■

何故リビア情勢の分析で、明治維新を持ち出したかは
聡明な皆様には、もうお分かりでしょう。

カダフィーは信長としてリビアを統一した後は、
家康として、海外勢力の侵入を阻んで来ました。

フランスやイギリス、そしてアメリカなどの欧米諸国は、
明治維新と同じ方法で、リビアを開国させたのです。

先ず、リーマンショックによる経済危機を引き起こし、
金融緩和や国債の増発で大量の通貨します。
これらの資金は、食料価格を高騰させます。

当然、中東の国々では、インフレが発生し、
国民の中で不満が高まってきます。

若者達の不満は、破壊衝動として政府に向けられます。
国民に浸透した、欧米のスパイ(当然現地人)が、
まとまりの無い不満を、反政府組織へと組織化してゆきます。

欧米の諜報機関が中心となって、
反政府勢力に武器を調達し、
特殊部隊が潜入して、軍事訓練も行います。

そして、油田地帯を中心に勢力を持つ最大部族でありながら、
カダフィーと別部族の為に利権に預かれない部族を挑発し、
反政府の武力蜂起を起こさせます。

従来は圧倒的な戦力差で、
反政府活動は即座に鎮圧されてしまいます。

しかし、今回は、NATO軍が巡航ミサイルを100発以上撃ち込んで、
リビア政府軍の軍事拠点を破壊しました。
さらに、フランス軍は航空機を投入して、
ミサイルサイトや軍事空港などの防空能力を破壊しました。

これによって制空権を確保したNATO群は
ヘリコプターなどの地上支援用の航空戦力を投入する事が出来ます。

フランスはヘリコプター空母をリビアな派遣し、
地上戦の反政府勢力を上空から近接支援しました。

リビアは戦車部隊など強力な地上戦力を有していますが、
これらも航空機やヘリコプターからの攻撃で破壊したのでしょう。

■ 反政府勢力は飾り ■

TVではいかにも市民が手に銃を持って
政府軍に反抗する映像を流しています。

しかし、その市民戦力の中には
仏・イギリスの特殊部隊が紛れ込んでいるはずです。

彼らは事前の諜報活動で、政府軍の軍事拠点を把握し、
電波誘導装置を設置するなどして、
第一波の誘導ミサイル攻撃の的中率を高めたはずです。

内戦初期に北部の反乱勢力側の部族長が、
イギリスの特殊部隊隊員を拘束するという事件が起きています。
彼らは、何かの工作を行っていて、
部族長に接触した際に、彼を怒らせてしまったのでしょう。

こして見ると、今回のリビア内乱での反政府勢力は
国際世論を騙すための飾りでしか無く、
戦闘はNATO軍と、リビア政府軍の間で行われたという事になります。

イラク戦争でアメリカの派手な軍事行動を非難したフランスは、
国際世論に避難されない、巧妙な侵略戦争を行ったわけです。

■ 結局は石油利権の組み換え ■

カダフィーが権力を持っている間は、
欧州はリビアの石油利権を手に入れられません。

イラク戦争でビビッったカダフィーは、
近年、アメリカの軍産複合体の言うなりだった可能性もあります。
軍産複合体を牛耳るのは、ロックフェラーです。

今回はフランスを中心とするロスチャイルド陣営が、
ロックフェラーの石油利権を奪取する為に仕掛けた内乱でしょう。

現在中東で「民主化」と呼ばれる内乱は、
ほぼ全て、同じ目的を持つものと思われます。

■ 本丸はサウジアラビア ■

最終目的は、世界最大の産油国、
サウジアラビアに間違い無いでしょう。

サウジアラビアの周辺が騒がしくなっています。
カダフィー打倒のニュースに
イエメンやヨルダンやバーレンーの市民が蜂起しています。
必ず、この蜂起を扇動する欧米のスパイが居るはずです。

彼らは直接的に人々を扇動し、
TwitterやFacebookで政権打倒を呼び掛けているはずです。

そうして、周辺国の動乱は、
必ずやサウジアラビアに伝播するはずです。
東部の油田地帯はシーア派が多く居住する地域です。

サウジアラビアは石油による豊かな財源で、
食料の高騰を抑えているので、
周辺諸国の様に、生活苦による不満は高くありません。

しかし、サウジの王族は、
戒律の厳しいワッハーブ派でこれを国教としています。
油田地帯のシーア派をこれを面白く思っていません。

サウジアラビアの隣りの島国である
バーレンはシーア派が多く住む国です。
バーレンのシーア派は反乱を起こしており、
それがサウジ東部に伝播する事を恐れるサウジ政府は、
サウジの軍をバーレンに派遣し、暴動の鎮圧に当たっています。

バーレーンでサウジ軍とシーア派住民に大きな衝突が発生すれば、
サウジアラビアのシーア派住民が呼応して反乱を起こすかもしれません。
いえ、必ずや市民に浸透したスパイが
住民の反乱を煽る事でしょう。

■ NHKでは報道できない事 ■

いつもながらの妄想が暴走していますが。
年末くらいに、何が真実だったのか分かると思います。

NHKの表面的なニュースは、何も伝えません。
むしろ、影で世界を操る者達が、
人々に信じさせたい見せ掛けの姿を
プロパガンダしているに過ぎません。

明治維新における欧米の暗躍という歴史の裏側を
全く知らない日本人には、
世界で何が起きているかなど、想像すら付かないのです。

リーマンショック以降の経済の混乱と、
金融緩和や国際乱発による、
新興国や中東におこるインフレが、
世界の姿をどう変えて行くのか、
歴史の変換点を目の当たりに出来る私達は、
ある意味、幸せなのかも知れません。