■ 李明博大統領の竹島訪問の意味 ■
全く誰が得をするのか分からない李明博大統領の竹島訪問。
実務家の大統領として、
リアリストの大統領が、今更何故、竹島を訪問するのか?
一般的には支持率を失った大統領のスタンドプレーと解釈されるでしょう。
大統領戦を控え、次期大統領候補達の対日姿勢を「踏み絵」にする効果もあるでしょう。
私は領土問題は基本的に言っ者勝ち、
実効支配した者勝ちだと思っています。
武力実効支配を覆すには、戦争しは手段は無く、
フォークランド紛争の様に、両国の少なからぬ命が失われます。
ですから、ここで、韓国の竹島実効支配の正統性は問題としません。
韓国の実効支配を覆すためには、戦争しか解決方法が無いからです。
■ 内政の問題を、反日で誤魔化す韓国 ■
現在、韓国の経済状態は良くありません。
サムソンやヒュンダイが一人勝ちしていますが、
その他の企業の業績は振るいません。
不動産バブルの崩壊から、地方銀行を中心に銀行の倒産も相次いでいます。
大卒者の就職は、日本よりも困難を極めています。
韓国は日本より顕著に、一部の勝ち組と、大多数の負け組みに国が分断されています。
そこに来て、ユーロ危機やアメリカの景気減速が
韓国経済の失速を加速します。
当然、国民の不満が高まりますが、
そのはけ口として「反日」が効果的なのは歴史が物語っています。
■ アジアを結束させたくないアメリカ ■
アメリカは世界の覇権国家から、
環太平洋地域の覇権国家に縮小の最中です。
但し、東アジア地域で日中韓が結託すると
アメリカはアジアでの覇権を確立できません。
ですから、南紗諸島問題でフィリピンやベトナムを煽り、
中国と東南アジア諸国の分断を画策すると同様に、
尖閣問題や、北朝鮮問題で日本と中国に揺さぶりを掛けています。
韓国と日本の間では「竹島問題」が蒸し返されています。
日本政府は、なるべく穏便に処理したいので、
韓国政府に強硬姿勢を取らせ、
日韓関係にヒビを入れる作戦なのかも知れません。
■ 「嫌韓」が渦巻くネット社会 ■
ネット社会の一部では「嫌韓」が勢力を伸ばしています。
しかし、「嫌韓」を叫ぶサイトの中には無責任なサイトも多く見られます。
私の勘によれば、明らかに「陰謀論をミスリードするサイト」で
「嫌韓」の色合いが強い様です。
それらの明らかに「陰謀側」の情報操作に乗せられて、
知識人を装うサイトでも「嫌韓」の色合いが強まっています。
■ 正しい「保守」のあり方 ■
ナショナリズムは厄介な代物です。
「国を愛する気持」は、ともすると「相手国より自国が勝っている」という
単純な優劣論に陥りがちです。
そこには、共栄の思想など無く、
近隣諸国への、「近親憎悪」的な感情だけが増幅されて行きます。
世界の経営者達は、そこに付け込んで来ます。
「分割して統治する」というのは、統治の鉄則です。
敵対勢力は内部抗争で疲弊させるのが、諜報に基本です。
確かにオリンピックの会場で、
「竹島は我が領土」というメッセージを掲げるのは
許されざる行為です。
しかし、そういった安い挑発に乗る事で、
日韓の国民の間の信頼感が損なわれる事は問題です。
誰かが影でほくそ笑んでいる事を意識して、
日韓関係を冷静に見つめなおす必要を感じます。
「反韓」「嫌韓」からは、何も生まれはしません。