「ひろのひとりごと」さんで色々と教えてもらっている途中で見つけたこの映像、
現在の日本で繰り広げられている論争を象徴している様で面白い。
ケインズの主張する「政府の介入」も長期的には「死」が約束されているし、
ハイエクの主張する「自由」の果実は、毒入りだし、
両者の間を埋める様な理論が無いのかな?
ポストケインズ学派というのがあると教わりました。
複雑系である経済や社会を、複雑なまま扱おうという意欲的な学派だそうですが、
どうも、学問体系にまでは昇華出来ていない様です。
リーマンショック以降の現象を観察していると、
経済には慣性の法則と、スレッショルドが存在している様です。
力学における、慣性と摩擦の関係と考えれば分かり易い。
人々は潜在的に「現状維持」を望みますから、
経済はちょっとやそっとのストレスでは崩壊しない。
これが「慣性」。
止まった物体は、静止し続けようとします。
しかし、外部から加わる力がある閾値(限界値)を超えると、
経済は急激に変化します。
これが、外部からの力が、摩擦力に打ち勝った閾値。
そして、その限界点が予測不可能なのは地震に良く似ています。
リフレ派の主張は、多分、この限界点までは正しく、
財政均衡派は、景気回復を犠牲にしても、
この限界点を可能な限り先延ばししようと試みます。
但し、アメリカがドルを無節操に刷り散らかす限り、
日本よりも先に、アメリカが限界点に達する可能性が高いと私は予想します。
そして、ドルの「一人負け」を先延ばしする為に、
日本はリフレ的政策に舵を切ったのでは無いでしょうか?
私個人としてはオーストリア学派の過剰な自由には抵抗を覚えますが、
「財政拡大」が将来的なインフレを生む事も看過できないと思っています。
住宅ローンを掛かる身としては、デフレは辛い。
一方で、子供の未来を考えると、将来世代にツケを残したく無い。
結局、誰かが損をする事無く、現状を打破出来ないのですが、
どうも世の中は、「持たない者」に更なる負担を強いている様で納得出来ない。
まあ、納得できないと言えば、先の選挙結果が・・・・・。