■ 指先が鈍るので、素振り程度に雑感 ■
少し、まとまった考察を書こうとしていますが、
何分、経済は素人なので、荷が重い・・。
かといって、何も書かないのも
何だか、ジョギングをサボるみたいで
調子が出ない。
そこで、素振り程度に簡単に雑感など書こうと思います。
■ 今市場で起きている事 ■
1) 円安-ドル高
2) 日本株高
日本人は日本の経済を注視してしまうので
「アベノミクス」の効果と人々は喜んでいます。
これを市場の立場から見れば、
「日本が大きな政策変更するするらしい、
これは儲けのチャンスだから、先行して仕込みをしなければ」
という事になります。
要は、市場は非常に短気で移ろい易いので、
日本の政策が長期的に経済にどうういう影響を与えるかは考慮しません。
今日、明日、いえ、今儲けるにはどうすれば良いかという思考をします。
ですから、日本が財政拡大に舵を切ったなら、
その効果がどう出るかでは無く、市場に変化が生まれた事こそを重視します。
そして、我先に、従来の投資ポジションの逆へと大きく揺り戻しが発生します。
ここまでは、だいたい誰もが予測する事です。
問題は何処で「潮目」が変わるかです。
ヘッジファンドの多くは、空売りを組み合わせて利益を拡大します。
何処かの時点で相場が反転する事を見越したポジションを取るはずです。
私は1ドル90円くらいでは無いかと見ていましたが、
市場では正月明けのご祝儀相場で売り抜ける勢力もある様で、
円安は年明けでひと段落、株かも売りと買いが拮抗している様です。
■ 「オバケ」が支配する金融市場 ■
最近の金融市場の動きは、いささか理解不能の所がります。
例えば、昨年8月のアメリカ国債の上限引き上げの直後、
本来であれば、S&Pの格下げで米国債市場から資金が逃避しそうな状況で、
米国債金利は実際には下がりました。
PIMCOなどは、米国債の将来性に懸念を示して、保有を縮小していましたが、
市場はその裏をかいた格好となっています。
どうやら最近の市場には「オバケ」が存在している様です。
その「オバケ」は、従来の予測と正反対の動きをして市場を混乱させます。
FRBの量的緩和が拡大されると、株かが下落しるのも従来の動きに反しています。
言い方を変えると、市場全体を逆張りが支配している様にも見受けられます。
■ 政府や中央銀行の政策の裏をかいて、利益を上げる手法 ■
金融市場は現在巨大な流動性を有しています。
この巨大な流動性は、経済の予測や効果を無視して、
自分達に都合の良い相場を形成するまでに肥大化しています。
本来、市場は需給や将来予測、失業率などを鑑みて合理的な結論を下します。
政府や中央銀行の政策が間違っていると判断すれば、
市場は合理的判断によって、NOを突きつける存在です。
しかし、現在の市場は、巨大なパワーマネーを使て、
正統的な市場予測の裏をかく形で利益を確保しています。
相場上昇局面で、強引に相場を引き下げて、一般投資家の資金を巻き上げて行きます。
各種経済統計の些細な上下に、大げさに反応して、
一般投資家を不安に陥れ、彼らの「正しい判断」を鈍らせます。
そして、政府や中央銀行の思惑とは別の結果を作りだし、
彼らの政策が、間違っていたとの誤認を作りだしています。
そして、あろう事かアメリカでは「財政の崖」や「財政の天井」などで、
市場が喜びそうな茶番劇を、政治家たちが演じて、国民を呆れさせます。
全ては「ポラティリティー(変動性)」を作り出す目的であり、
相場は動いてこそ利益を生み出す事を、彼らは最大に利用しています。
■ サスティナビリティー(継続性)なんてクソクラエ ■
私達は現在の生活が少しでも長く続く事を期待していあます。
ですから、選挙の時には、必至でどこに投票するか思案します。
ところが、巨大な流動性が支配する市場では、
サスティナビリテーなどハナから問題にしていません。
市場は短期的視野において、「儲かる」か「損をするか」という鉄火場と化しています。
ですから、政策が正しかろうが、間違っていようが、
相場が動く事こそが、彼らには重要なのです。
■ 結果的に世界を見スリードする金融市場 ■
金融市場の面だった参加者達は、金融がやがて崩壊する事を前提に行動しています。
ですから、彼らの視点に「長期的」という言葉は存在しません。
「アベってのが、派手にお金をばら撒くみたいだ!!これは頂かなくちゃ」
彼にとって、日本がどうなろうが知った事ではありません。
日本国民が「アベノミクス」に期待するならば、
それに沿った相場を作りだし、頃合いを見て利益を確定します。
こうして、本来、政府や中央銀行の監視者であったはずの市場は、
その合理的な判断を捨てしまいました。
結果的に通貨や国債の「信用」の概念が大きく揺らいでいます。
「俺たちが儲かるうちは、信用してやる」
これが現在の「信用制度」の本質ではないでしょうか?
儲ける為には、国家破綻を承知でアジア通貨を売り崩す連中に、
既にモラルなど期待してもしょうがないのでしょう。
後は個人の信念の問題です。
国の政策を正しいかどうか、
モラルに反していると思えば、それなりの備えをすれば良いだけ。
狂った世界を肯定する為に、従来のルールを拡大解釈しても、
結果的に世界が崖から転がり落ちるのであれば、
現在の安心などは、未来の悲劇しか生まないのでは無いでしょうか。
確かに経済は人々の「希望」で成長します。
しかし、「間違った希望」が招く結果を私達は歴史上に数多く見て来ました。
今の日本に求められるのは、「根拠の無い希望」や「責任の転嫁」では無く、
個人のさらなる努力ではないでしょうか。
日本で飯が食えなければ、アジアでお金を稼ぐ。
既に、世界の人達はそう行動しており、
口を開けて政府がばら撒くお金を待っているのは、ギリシャ国民くらいです。
本日は、自分を鼓舞する意味で、雑感を書き散らしてみました。
今年も皆さん、頑張って行きましょう!!
何だか、書いている内にフルスイングしてしまった・・。