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映画・演劇のレビュー

『ばかもの』

2011-10-24 19:11:50 | 映画
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『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』

2011-10-24 18:49:41 | 映画
ここまで凄まじい内容だとは思いもしなかった。全体の作り方がちょっとゆるくて、リアルというよりもファンタジーに近い感じの作りとなってはいるが、内容の重苦しさゆえ、このくらいにしなくては、とても正視できない。変態的誘拐犯による虐待によって心が壊れてしまった少年少女が、事件から10年後の今をどう生きるのかを描く青春映画。原作は漫画ではなく小説でライトノベルというらしい。なんと100万部を超えるベストセ . . . 本文を読む
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『ステキな金縛り』

2011-10-23 19:39:29 | 映画
 これはあまりと言えばあまりな設定だ。「前代未聞の幽霊裁判」という基本設定自体がバカバカしすぎてダメだ。そこではなんでもあり、になっている。これでは裁判にはならない。こういう設定を用意したところで、もう失敗している。一応ルールはちゃんと作ってあり、そのルールに則って裁判は行われるけど、まぁ、それでもなんでもあり、と同じだ。笑って許せるなら、OKだが、まともにつき合おうとすると、腹が立ってくる。そん . . . 本文を読む
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『ペルシャ猫を誰も知らない』

2011-10-23 19:33:19 | 映画
 政府無許可のもと、ゲリラ撮影によって作り上げられた作品。イランには宗教的な理由かららしいが、西欧音楽に対する規制があり、自由にロックを楽しむことができない。そんなバカな話が、と思うがこれが事実で、それでも音楽が好きで、音楽とともに生きたいと願う数多くの若者たちは警察の目を盗んで、ライブ活動や、練習をする。地下の密室で、牛小屋で、ビルの屋上で。この映画はそんな彼らの姿をドキュメンタリータッチで描い . . . 本文を読む
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『一命』

2011-10-21 20:15:48 | 映画
 3D時代劇巨編なら、『十三人の刺客』でやるべきだったのではないか。なのに、これである。ありえない。この素材を3Dで見ることにいかほどの意味があるのやら、想像も出来ない。これはじっくりお話と向き合うべき作品だろう。実際そんなふうに作っている。三池崇史なのに、である。  なのに、そんな正攻法で作られた映画を、3D眼鏡をかけて見る。それって、なんか間抜けではないか。まぁ、僕は3D嫌いだから通常版で見 . . . 本文を読む
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コンブリ団『ヒトタビ、』

2011-10-21 20:11:15 | 演劇
 2年振りのコンブリ団の新作は3・11以降の気分を扱う。重いタッチの作品ではなく、まるでエッセイのような芝居。いつものようにはしぐちさんの前説がいつのまにか、芝居の世界とつながっていくというパターン。この劇場となる空間ジャン・トゥトゥクー(ここは、もともとはカフェである)に30人ほどの観客に紛れて役者が入っている。彼らが立ち上がり芝居は始まる。この舞台のない舞台で対話を繰り広げていく。  今、目 . . . 本文を読む
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劇団未来『ワーニャ』

2011-10-21 20:03:39 | 演劇
 とても新鮮な芝居だった。こういうタイプのリアリズム演劇としてチェーホフの古典がリニューアルされるとは思いもしなかった。しかも劇団未来がそんな芝居を作るなんて、想像もしなかったから驚いた。奇を衒ったことをしているのではない。正攻法である。だが、表だってメッセージを前面には出さない。そういうアプローチが新鮮だったのだ。100年以上前に書かれた作品なのに少しも古くささがない。今の時代の息吹すら感じさせ . . . 本文を読む
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A級MissingLink+ 三角フラスコ合同公演『限定解除、今は何も語れない」『あと少し待って』

2011-10-21 19:59:02 | 演劇
 三角フラスコ『あと少し待って』  3月12日から13日にかけての出来事が描かれる。被災地での状況をピンポイントで切り取る。こういうドキュメンタリー・タッチの芝居がやがては出てくるだろうとは思ったが、今、実際にそれを目撃して感じたのは、このリアルさを演劇として舞台化し演じるには、あまりにまだ生々しいという事実だ。    本当ならこれを大阪に続いて、仙台でも上演するはずだった。しかし、諸般の事情で . . . 本文を読む
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日韓演劇祭 はなマダン

2011-10-21 19:29:50 | 演劇
 10月13日から4日間道頓堀で催されたこのイベントに行ってきた。土曜日3本の芝居と、南山ノリマダンのパフォーマンスを2プログラム見た。休憩する間もなく2会場を行ったり来たりで大忙しだったが、とても楽しかったし、このイベントに参加できてよかった。  1本が終わった瞬間にはもう次のプログラムの開演時間になっていて、隣りの会場は待っていてくれるという綱渡り状態で、僕たちはただ見るという行為での参加な . . . 本文を読む
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May『ビリー・ウエスト』

2011-10-19 23:19:37 | 演劇
 これは血の絆についての物語だ。今はもう日本人だとか、朝鮮人だとか、そんなことで差別される時代ではなくなったが(少なくとも、表面上では)ほんの少し前まで、この国では、そんなつまらないことが、恐怖としてあったし、僕等が「つまらないこと」と、書くことすら憚られた差別の歴史が厳然としてあった。日本人が朝鮮人を差別し、虐げてきた負の歴史は実は連綿と続いている。差別してきたものは忘れたとしてもされたものは永 . . . 本文を読む
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コルパン『おやじ達のままごと』『クリスマスに30万ウォンの出会う確率』

2011-10-19 23:01:48 | 演劇
 韓国の小劇場劇団の芝居が見られるなんて、なんかとてもうれしい。彼らがどういう背景で、どんな活動をしているのかなんて全くわからないけど、そんなことどうでもいい。この若い劇団が海を渡って日本にやってきて、自分たちの芝居を見せてくれる。そんな機会を作ってくれたこの「はなマダン 日韓演劇祭」という企画に感謝しよう。韓国語で演じられる芝居を日本語字幕で見ることができるという贅沢もうれしい。こういう小さな芝 . . . 本文を読む
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原田ひ香『東京ロンダリング』

2011-10-19 22:56:40 | その他
 都会の片隅でこんなふうに生きている。今の時代ならあり得ない話ではないだろう。死んだ人の部屋で住む。それが彼女の仕事だ。  自殺者や事故で亡くなった人が住んでいた部屋にはなかなか借り手がつかない。そこで彼女たちが登場する。そのいわくつきの部屋で、死んだ事件現場のロンダリングするために数ヶ月暮らすのだ。そして新しい入居者に渡す。そんなことが仕事になるらしい。殺傷事件現場である。その事実をチャラにす . . . 本文を読む
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Unit航路―ハンロ- 『-ゼロ-』

2011-10-18 23:20:32 | 演劇
 Mayの新作と同時公開された航路の新作は、金哲義さんから今を生きる子供たちに向けてのメッセージである。重くて暗いMayの作品とはいささか趣を異にして、ここには同じように民族の歴史を描くにしてもその切り口はこれから未来を生きる子供たちのため、わかりやすく前向きなストレートさを持つ。Mayとしてこの題材を取り上げたなら彼はこんなにも単純なドラマにはしないだろう。共産党員と思われて警察からマークされる . . . 本文を読む
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『一閃一閃亮晶晶』

2011-10-18 23:07:23 | 映画
 このドキュメンタリー映画を見ながら、「教育」ってなんだろう、と思った。こんなにも手がかかる。しかも、目が離せないし。でも、時間をかけて彼らのいいところを見つけ、それを生かして行こうとする。それって簡単なことではない。忍耐とお金と時間がかかる。たったひとりのために、ここまでいろんなことを犠牲にしなければならないのか、とため息をつく。ただ2時間映画を見ているだけの僕がそう思うのである。当事者である人 . . . 本文を読む
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態変『喰う』

2011-10-17 19:55:11 | 演劇
 とても刺激的な作品だった、と思う。大体『喰う』というストレートなタイトルからして挑発的で、作品自体が全身で自己主張している。このインパクトのあるタイトルから、これはひとつひとつのシーンにも『喰う』という行為に対するある種のメッセージが前面に押し出されてくるものと思い、気負いながら構えて見ていたのだが、まるでこのタイトルでなければ、これが喰うという行為を扱った作品だなんて思いもしない。ならばこれは . . . 本文を読む
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