湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ミヨー:弦楽四重奏曲第7番

2017年01月10日 | フランス
○レーヴェングート四重奏団(FRENCH BRO PROGRAM他)LIVE

レーヴェングートSQのミヨー録音は2,3あるらしいのだが手元にはこの英語放送音源しかない。放送用ライヴではなく公衆ライヴ録音の放送のようである。ちなみにこの音源、アナウンスと本編がそのまま収録されジャケットも内容も一切記載されないのだが、昔「夏の牧歌」などエントリした盤については本編にも演奏家について触れた部分がなく且つ恐らく通常のスタジオ録音の切り貼りだった。この二枚組はライヴとスタジオが半々のようで、全貌のよくわからない音源ではある。

演奏のほうは、ミヨーを「ちゃんとした同時代演奏家たち」がやればこうなるのだ、というかなり感情を揺さぶられるものになっている。暖かい音色が違う、フレージングの柔らかさ、優しいヴィブラート、技巧と音楽性の調和、即興的なアンサンブルのスリル、どれをとってもミヨーを新しいスタジオ録音(と現代の生演奏)でしか聴いていない者にとっては目から鱗の「ほんもの」である。しかも曲がミヨーの中ではやや抽象度の高く旋律主義ではない、晦渋さもあるアンサンブル重視のものだけに(それでもまあ小交響曲にかなり近似しているのだが)、こういうふうにやればスカスカの音響に惑わされず緊密で適度な美観をもった演奏になるのか、と納得させる。盛大な拍手もさもありなん。モノラルで環境雑音もあり、曲も短く比較対象になる演奏もないのでひとまず○にとどめておく。

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