魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

自然派過剰?

2006年03月26日 | ワイン ~2019年
今日はすこしだけ問題提起を。
気に障ったらゴメンナサイ。あくまで独断と偏見?ということで。

先日試飲会に出席したある輸入元よりお詫び状が届いた。
何でも試飲リストに書いてある説明文の表記で、自然派でもないのにそう書いたとか、
リュット・レゾネかビオ・ロジックか、等が、データ手違いによって
いくつも誤りがあったのでそれらの訂正だった。その数、35アイテム。かなり大量だ。

最近よく自然派(ビオという呼ばれ方も多いです)って聞きませんか?
一応軽~く説明します。
ワインは農作物ゆえ、栽培農法にも当然こだわる造り手もいます。
化学薬品や化学肥料を極力避けるわけです。
「ビオディナミ」、「ビオ・ロジック」、「コスモ・クルチュール」、「リュット・レゾネ」等、
自然派ビオ栽培の農法を、その程度によってこの様に4段階に分けたりもしています。
最近はそのことが商材になるからと、やたらと強調されているわけです。

で、この輸入元のリストの説明文を信じ、どうかしたら丸写しをし、お客様へご紹介した
ショップは、そりゃ~もう大変な騒ぎかも。特に自然派を謳ったショップは信用問題にも
関わってくる可能性もあるのです。(!o!)

・・・・・・ってさ、よく考えてみて、自然派ってそんなに大事なことなんだろうか?
実は自然派農法なのに、敢えてそれを表に出さないで黙々とやっている造り手もいる。
逆に自然派をバリバリに掲げた造り手もいる。(味は大したことなかったりする)
もともと農家は伝統的な農法を踏襲しているパターンが多いとは思うけどなぁ。

個人的には、自然派かどうかをネタにするのは正直、うんざりしているし、
どーでも良い。ビオだからそのワインを買うというのは???と思えてしまう。
ワインには「素晴らしい香り」や、「美味しさ」を求めるのであって、
決して「自然派であること」を求めてはいない、ということ。

美味しいかどうか、購入価格に対して満足できるかどうか、ではないでしょうか?
美味しければ次も買うし、そうでなければ次は買わない。
鼻と舌が一番正直だと思います。

極論として、多少化学肥料が入って美味しいワインと、ビオのまずいワインとあったら
当然前者を選ぶでしょう。
ビオの美味しいワインと、化学肥料入りのまずいワインとあったら、やはり前者を選びます。
つまりキーワードは「ビオ」ではなく「美味しい」です。
ただ、美味しいと思うワインが、ほとんど 自然派を謳ったものだったといのなら、
それはそれで良いと思いますし、その美味しさを表現するために自然派農法を行うから、
そちらの方が前提条件だ。と仰る方もいるでしょう。
しかし、私の場合は違います。こだわりません。今のところ。
もちろん、私の大好きな造り手がたまたま自然派ってことはありますが。
また後日この話題は続けていくことにしましょう。

健康のためのビオ?
そんなのはワインマニアの名が泣くような不純な動機です。





コメント
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