酸ヶ湯温泉、遠くには北八甲田山
4月1日開通したばかりとか
3日間、誘われるまま気ままな青森の旅に行ってきました。
春の観光シーズンにはまだ早く、静かで良き旅でした。青森は至る所に温泉が湧き出ています。竹下夢路、棟方志功が製作に没頭した宿、浅虫温泉を始めとして「湯めぐり」には事欠きません。今回は青森をバスで揺られること1時間程、国立公園の八甲田連峰の中へ、城の倉温泉、酸ヶ湯温泉、谷地温泉、蔦温泉と、これらの温泉は300~400年の古い歴史ある温泉です。その中でも最も古い、酸ヶ湯温泉に泊まりました。まだ車の脇は3~4㍍の雪の壁、その中に一軒の温泉宿、混浴「千人風呂」総ヒバで全国で有名になりました。
黒漆を塗った障子、昔のままの部屋、廊下は古い小学校の廊下を思い出させるような板張り、歩くとギュギュと懐かしい、板のきしむ音がします。廊下の襖を開けるとここが部屋、この温泉は、湯治客が多い場所、鍵など掛けても掛けなくても同じ、隣の部屋とは薄い壁板、隣の電気が壁の隙間から漏れてきます、もちろんあちらさんの話し声も、一晩中賑やかなお年寄りグループ湯治客でしょうか、あまりの賑やかさに、さすがの私も・・・・しかし我慢我慢と、それが楽しみに来ているのだからと、3度目の「千人風呂」に、混浴とは言え、男と女の仕切りが何気なく、湯煙がもうもうとして、人影がぼんやり、男か女か若いのか、お年寄りか、見分けが付きません。それに湯は、乳白色で白っぽくにごった湯が、浴槽からあふれ出ています。目を凝らすと浴槽のヘリに腰掛けたり、板の上に寝そべったり、のんびりと入浴を楽しんでいるようでした。私もゆっくりと湯に浸かり心を落ち着かせ、明日はおとなりさんと、にこりと、朝のご挨拶をと思いました。