高校入学孫の質問です。TPPをわかりやすく説明してとのことです。私とて詳しくはわかりません、説明ができません。調べることにしました。
TPPとは、日本・米国を中心とした環太平洋地域による経済連携協定、正式名称はTrans-Pacific Partnership(略してTPP)といいます。別名、日本語で表記の場合は、環太平洋戦略的経済連携協定となるそうです。
2013年2月23日、アベノミクスを推し進める安倍首相は「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」として事実上のTPP参加を表明しました。
「アベノミクス」具体的には、2012年12月26日より始まった第2次安倍内閣において、安倍首相が表明した”3本の矢”を柱とする経済政策のことですが、様々な主張・意見・反論・異論があり、効果の試算についても学者間で開きがあるようですが、概ね以下のようなメリット・デメリットが生じると推測されています。
TPPのメリット
- 関税の撤廃により貿易の自由化が進み日本製品の輸出額が増大する。
- 整備・貿易障壁の撤廃により、大手製造業企業にとっては企業内貿易が効率化し、利益が増える。
- 鎖国状態から脱しグローバル化を加速させることにより、GDPが10年間で2.7兆円増加すると見積もられている
TPPのデメリット
- 海外の安価な商品が流入することによってデフレを引き起こす可能性がある。
- 関税の撤廃により米国などから安い農作物(特に米)が流入し、日本の農業に大きなダメージを与える。
- 食品添加物・遺伝子組み換え食品・残留農薬などの規制緩和により、食の安全が脅かされる。
- 医療保険の自由化・混合診療の解禁により、国保制度の圧迫や医療格差が広がると危惧されている。
元々、太平洋の南側の小さな国々から始まり、そして、いずれ市場としても大きくなる東南アジア諸国も入ってくるだろうから得をすると考えたアメリカも加わりました。
どの国も自国にとって得をするために交渉しています。日本も交渉を上手くすれば、TPPに入っていない国より有利に輸出することが出来て儲けることができると考えられています。しかし今は関税で守られている米だけを例にとっても、TPPで関税撤廃されれば日本の米農家は壊滅することになります。
現在米には約800%の関税がかかっているので、単純計算で言えばアメリカの米が今の市場の価格よりも1/9で買えるようになります。毎日食べる米が5kg 1800円から200円になったら家計は助かります。でも食料自給率が下がり何か起こった時はどうなるのだろうかと心配しています。
さてさてどのように落ち着くのでしょうか。孫も少しは分かってくれたでしょうか。