rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

鳥たちの囀る穏やかな元日、春の寿ぎ

2013-01-01 12:41:44 | 随想たち
昨夜から天候が回復し、穏やかな晴天に恵まれた新年の初日を迎えた。
庭に、いつものように小鳥たちがやってきて、木々を飛び交い、生きる喜びにはじけて囀りを交わしている。
小鳥たちにつられて、こちらも、”生きている!”と心から湧き上がる喜びに満たされるのだ。
まだ、冬の期間は長く残っていても、日一日と高くなる太陽が、春が待ち構えていることを物語り、寒さを乗り切る励みとなる。

月並みだが、ヴィヴァルディの”春”は、春の寿ぎに申し分ない曲。
生きるという奇跡と喜びをこの曲とともに受け止め、”今”に感謝し充足したいものだ。

どうぞ、今年もみなさまにとって良い一年になりますように。

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Gidon Kremer - Vivaldi's Four Seasons - Spring (I. Allegro)


甘美な追憶に生きるクノップフ

2013-01-01 00:28:39 | アート

私は私自身に対してドアを閉ざす 


ぺギン修道院への入り口

ベルギー象徴主義、フェルナン・クノップフ。
閉じた世界に住まい、ひたすら甘美な追憶に生きた画家。
静かで、物音も、風の揺らぎも感じなく、ひんやりとした空気に浸された空間。
孤独を愛する者が、そこにはいる。
女は、誰かに向かって微笑むのではない。
蠱惑的なまなざしも、ただ空に吸い込まれていく。
茫洋とした孤独の海原には、亡霊すら棲まない石で造られた街がお似合いだ。
あるのは、記憶と思念だけが漂う。
絶望や悲しみすらない、淡々とした世界に、私はいきたい。
限りなく無に近い世界に。
クノップフは、私をそこへと誘う。
手招きや目配せなど何もなく、彼の絵を観るだけですうっと溶け込んで運び去ってくれるのだ。

やや、時間がまわってしまったが、一年が無事に過ぎた。
除夜の鐘が遠くに聞こえる。

何度となくこのブログを訪れてくれている方々、初めての方々も、どうぞ新しい一年がよい一年でありますよう、心からお祈りいたします。