rock_et_nothing

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清楚で色白美人な、切干大根

2013-01-28 22:08:43 | 食べ物たち
今夜は、牛肉ジャガと切干大根の炒め煮、ツナ入りマカロニサラダだった。
切干大根は、毎年義母が、丹精込めて作る。
畑で作った大根を、切干大根用の大きなスライサーで細く切り、網の上に広げて天日で干していく。
寒く空気の乾燥した一月から二月にかけてが、きれいに干しあがるという。
それを、一週間くらいまめに世話をしながら干す根気の要る仕事。
でも、その甲斐あって、義母の作る切干大根は、からからに乾き真っ白くて気高く美しい。
義母は、見事に出来上がった切干大根を、湿気ないせんべい用のポリ袋に一回分の量を入れて、知人に分けたりしている。
誰もがその白い切干大根に驚嘆の声を上げ、惜しみない賛辞を贈るのは言うまでもなく、それが毎年切干大根を作り続ける義母の励みとなるのだ。
私は、その白く美しい切干大根を使って、切干大根の炒め煮を作った。
切干大根を水で戻しているとき、水を含んで白さを増す切干大根を見ながら、義母の手仕事の丁寧さを思う。
昔から、家族のために骨身を惜しまず働いてきた女達のDNAの一端に触れ、無私の愛に、感謝の念と切なさを感じる。
自分がその境地に辿り着くにはまだまだ遠い未熟者であると思わずにいられないくらい、切干大根は凛とした光を放っていたのであった。