rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

”禁じられた色彩”と”戦場のメリークリスマス”と”禁色”

2013-01-17 12:13:19 | 音楽たちーいろいろ
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Sylvian & Sakamoto - Forbidden Colours

高校2年生の初夏、この映画”戦場のメリークリスマス”を観に行った。
動機は、坂本龍一をデヴィッド・ボウイが出演し、この映画音楽をアレンジして大好きなデヴィッド・シルヴィアンが坂本龍一とコラボレーションしている、そのもとを知りたかったからだ。
ジャワ島の日本軍俘虜収容所を舞台に繰り広げられる、異常な状態での日本人とイギリス人の人種と文化習慣の違いによる衝突、そして通じていく心を追った内容、耽美的な映像に、ねっとりとした情念を感じた。
暴力と虚栄と信念と意地が交錯する極限においても、人は性的衝動と情愛を失くすことはないのだろうかと、若かった自分は不思議に思ったものだ。

ある雑誌で、デヴィッド・シルヴィアンが、”禁じられた色彩”の詩を書くにあたって、三島由紀夫の”禁色”にふれていた。
それならばと、早速自分も読んでみたが、人の悲しき業、対象はさまざまであれ愛情を注ぐ相手を求め続け、愛情を注いで欲しいというきりきりとした切なさを感じ、落ち込んだ思い出がある。

このどれにしても、人の満たされない悲しさが通底している。
若き日に、これらに出会ったことは、今の自分の核を形成するのに影響しているのだと、つくづく感じた。
自分に、これらの出会いを与えてくれた、”戦場のメリークリスマス”を世に送り出した大島渚監督のご冥福をお祈りします。