大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0453 一枚刃平鉋 銘 萬葉 (六分)

2016-01-21 21:36:28 | Weblog
この鉋は 大分前に町田骨董市で手に入れた。 刃も短くなっているが、台頭に割れが有り
修理して見たが上手く切れない鉋だった。 しかし刃には 出雲鋼と有り、和鋼を
使用している可能性が有る。 それに刃の頭は 叩かれて随分鉄がめくれて、ほぼ平らに
なっている。  それだけ柔らかい地金だと思う。 現に柔らかい研ぎ味だ。

そこで 上手く仕立てれば、切れるのかも知れないと考えて台を新たに打って見た。
有り合わせの材料で仕立てている。 取敢えず一枚刃にした。 半日ほどで完成して
刃を仕込み 馴染ませている。 今回は台の幅を86ミリと広く取った。台長は280ミリ
として有る。  

これで上手く削れるか 楽しみにしている。台の厚味が28ミリ有るので 刃が殆ど台に
潜り込んだ状態になるのは仕方無いだろう。 これで上手く削れたらまた報告しよう。

下端の調整が不十分なのと まだ研ぎが良くないらしく、鉋屑は割れて出て来るが
以前より かなり良い削りの感触だ。 刃が短いのは残念だが もう少し調整すれば更に
良くなるかも知れない。

切れは裏の研ぎとかなり関係が有りそうなので、この鉋も更に裏を徹底的に研ぎ直した。 やはり上手く当たらない部分も有るので、更に裏出しして見た。 今回は#10000の砥石で裏を研いで見た。 これでかなり良く切れる鉋になって来た。 材に艶が無いのも、粉が出るのも 裏と関係するのだろう。 杉材も削ると滑らかで 艶が有る様だ。
コメント
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