薄削りも やって見ると案外面白い物だ。 今回は仕上砥石を変えてみた。 以前買って有った 高島と言う物だ。 これが硬い砥石で上手く研げない。 やっと少し研げたので 試し削りしたのが この写真だ。 以前より少しはましだと思う。 東五上の刻印が 透いて見えそうだ。 残念だが測定器を持って無いので 厚みの測定は出来ない。 こうして刃を研いでいると 手が砥汁で真黒になる。 それを洗面台で洗うと黒いシミが付くと 女房が怒っている。 手も石鹸で洗った位ではなかなか落ちない。 手も荒れる。 それでももう少し 薄い削りが やって見たい。 まだまだ苦戦は続く。
亡くなった家具職人が残した道具箱の中から 鑿を数本借りてきた。 使う積もりは無く、少し整備して職人と道具を供養するのが目的だ。
右端はダメ切り鑿 銘 千代菊 隣は 3分 追入鑿 銘 友奴 その隣は 一分追入鑿 銘 重正 左端は 銘 不明の4本だ。 この中では 右端のダメ切りが切れそうだ。 手入れが悪くて 桂が外れた物や、桂が下がらない物が有り、抜いて桂の内側を摺って入れ直した。 仕事が忙しくて道具の手入れまで手が廻らなかったと言う事だろうか。 道具箱に戻して 時々は使ってやろう。
右端はダメ切り鑿 銘 千代菊 隣は 3分 追入鑿 銘 友奴 その隣は 一分追入鑿 銘 重正 左端は 銘 不明の4本だ。 この中では 右端のダメ切りが切れそうだ。 手入れが悪くて 桂が外れた物や、桂が下がらない物が有り、抜いて桂の内側を摺って入れ直した。 仕事が忙しくて道具の手入れまで手が廻らなかったと言う事だろうか。 道具箱に戻して 時々は使ってやろう。
メモ帳バインダーの製作で カバ材の 仕上削りを手伝って見て、上手く出来ず大汗をかいてしまった。 この鉋は 確か1年前に使ったきり 其のままだった。 研いで備えていたが、矢張り台も狂いが来ている。 普段から鉋の調子を出して置かないと、上手く削れる訳が無い。 早速 練習に掛った。 材は2×4材の残りを使う。 暫くあれこれ苦戦してやっとこの程度削れた。 削り華の厚みがどうのと言う段階では無いだろうが、まあ形は出来た。 もう少し練習を積めば 少しは 上手く成るだろうか。 そう思いながら 刃を研ぎ直して 更に練習して見よう。 軟材で少しは 上手く削れる様になったら、カバ材にもいずれ挑戦して見たい。 鉋も切れるもの 駄目な物が有る。 その辺も見極めて行きたい。 (この鉋は六分で 銘は東五上)
元町の通りに 洋菓子の菊久屋が有る。 人の話しによると 変化の激しいこの通りで昔から 栄えるお店だと言う。 家具屋のお手伝いの合い間に 抜け出して お店に寄ってお菓子を買った。 ジャムターツが美味しいから 買って来てと 女房から頼まれていた。 しかし私の好みで違う物を買って帰った。 美味しいお菓子だった。
連休後半の二日間 元町にある家具屋の研究生の展示会に手伝いに行った。 そこで店を訪れるお客さんのバインダー作りを手伝った。 女房もお店に行ってこのバインダーを作ってもらって来た。 材料はカバ材を使っている。 表面を仕上鉋掛けして 角の面取りを行い、金具を取り付けて、焼印を押す。 そんなに難しく無い 作業と思ったがそうでは無かった。 材の表面に鉋掛けするが 材の半分右側は末から元に鉋掛けで良い。 しかし材の左側は元から末に鉋を掛けないと 逆目が立つ。 刃を良く研ぎしっかりと裏刃を効かせて、削らないと上手く削れない。 室内は乾燥していて、台も狂いが来るし、上手く削れなくて 困った。 普段から カバの削りになれて無いと駄目だ。 二日やって見て 少し削りになれて来た。 もう少し鉋の扱いになれないと駄目だなと強く感じた。 今年はもう少し鉋の扱いが 上手くなりたい。 普段適当に合わせる裏刃も しっかり効かせるコツを掴みたいと思う。
3点目は この反り台鉋だ。 しかし写真では一応見られる状態になっているが、購入した時は 錆で酷い状態だった。 刃の溝に入る部分は 錆に食われて薄くなってしまった。 多分小鉋を反り台に作り替えた物と思う。 刃幅53ミリ 全長52ミリでかなり使いこまれた物だ。 刃裏全体が厚く錆に覆われていたので、錆を落としても 裏は上手く出せない。 余り裏押しすると鋼が無くなってしまう。 適当な所で止めておいた。 多分実用にはならないだろう。 銘も 上手く読めないが何か有るようだ。葉書を表馴染みに3枚位貼り付けて有り、そこから吸湿して表側も錆がすごい。 グラインダーで削り取った。 馴染み部分に紙を貼るのは良くない。 今度からパテを塗って様子を見る事にしよう。 古い物と見えるが それ程古く無い様にも思う。 台にOILを塗って 刃を挿げたら 記念品として保管して置く予定。 運良く拾われた鉋だから 使えずとも大切にしたい。
町田天満宮の社務所脇に陣取る この骨董屋は女性が運営している。 女性が好みそうな、ちょっとした小物が多いが、古い水道の蛇口とか 置いて有り、骨董とも言い難い何でも屋の様だ。 今までは気にも留めなかったが、今回は他の店に鉋有っても高くて手が出ないので、何か面白い物は無いかと 色々見て廻ったので 運良くこれらの 道具類を 手に入れた。 この鑿も桂が無い。 刃先は多く欠けている。 でも安いので買った。 研いで見ると それ程硬い鋼ではない様だ。 比較的研ぎ易い。 刃先は半分落としたが まだ欠けは総て取り切れない。 まあ今日はこの程度にして置こう。
町田骨董市で 何時も 見る事の無い業者の籠の中に 面白そうな道具類が入っていた。 その中から3点の道具を選び出して購入した。 500円だった。 その1点がこれだ。 形は違うが 何処かで見た形だ。 後で調べると 続・道具曼陀羅の中に千代鶴貞秀の作る掻き出鉋が載っていた。 それと良く似た形だが 刃の形状が少し違う。 銘も有った。 丸一 国光となっていた。 鏡台 仏壇の工作 銘木の床柱の彫り仕上に使うと 書いて有った。 なる程 この先端に尖った部分で 三角溝を掘り込む事は出来そうだ。 実際 どうやって使うのか知らない。 珍しい物に巡り会えて嬉しい。
今日は一番の寒さの様だ。 風も吹くから 外に出たくないが、町田骨董市に来た。何時もの業者から この良く判らない物を購入した。 横3センチ 縦4センチ 厚み1センチで縦長の若干台形をしている。 真中に飾り模様の様な物が有る。 材質は鉛かその合金だろう。 結構思い。 文鎮代わりに ペーパーウエイトにはなりそうだ。 業者の何か良く判らないと言う事で 100円で手に入れた。 玄関の下駄箱の上に飾って見た。 手に持つとずっしり 重みが伝わるが 置くだけでも 黒くどっしりした 安定感の有る 存在感に有る形だ。 まあ暫く飾って眺めて見て 飽きる事が無ければ それで良い。 この物体の本来の使い道を調べて見たい所だが、今の所手掛かりは 無い。
平等院鳳凰堂平成修理完成記念と言う事で展示している物を見た。 確か日曜美術館(NHK)でも紹介していた。 今回は新聞屋さんのただ券が無く 自前で見に行った。 仏像が結構近くで見られて面白かった。古い仏像は 手が取れて無い場合が結構有る。 その理由は良く判らなかったが、たとえ 一木作りと言えども 像本体から 突き出す手は その細い指先まで彫るには 一木から彫り出すのは無理だろう。その理由は、木口を彫る事になるからだ。 そこで途中から材を接ぎ足して彫っている。 この接ぎ足し部分から破損するのでは無いだろうか。 飛天の手の指が 実際よりも細く長く 繊細に彫られているのが印象に残った。 こう言う彫りは、逆目が 立ち難い木の繊維方向に彫らないと難しいだろう。 1月13日までなので、もう少しで終わる。 平等院では 目に付かない高い所に有るらしいから、近くでじっくり見られるのは今しか無いだろう。