甘へるよりほかにすべなし夾竹桃
清廉に見える花の樹の強力な毒、燃やした煙にさえ毒素があるという。この枝を箸にお弁当を食べて死亡した記事を読んだこともある。
この木だけは触れてはいけない、まして甘えるなんて存外。でも、わたしの中の悲しみは愁いなどというロマンの域ではない。
毒を以て毒を制すというが、治療のための優しい毒では効かないほどの地獄。何をもってしてもこの残酷なまでの泥沼と手を結ぶことはできない。幾重にも重なる絶望感にどん底まで突き落とされているこのわたしと手を睦び、心を許せるものは死に至らしめるほどの毒を有した夾竹桃しか見当たらない。
ああ、夾竹桃、夾竹桃にならば・・・。
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