『赤いモデル』
石壁の前の土の道に一足の革靴が置かれている。
皮であり、人肉であり、足である。履いていないが、履いているが如く足先が人の皮膚である。
人間の不在、にもかかわらず明らかに人に密接にかかわり、一体にすらなっている。地面との密着、即ち(労働)である。
人間不在、精神の欠如、労働=足であり、単位(人数)である。全く同じものの増殖、平等とは言い難い物質化した生命の根拠はあまりにも野蛮で淋しい。
赤、共産主義の律を単純化した仮説で提示している作品からは悲鳴が聞こえる。
写真は『マグリット』展・図録より
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