学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表
米FOMC〔連邦公開市場委員会〕は、短期の目標金利を
0.25%上げ、年2.0%にすると発表した。6月には46年来
最低の金利の年1.0%だった。
以降FOMCは4回開催されたが、その都度0.25%利上げ
してきた。次回開催予定の12月14日に0.25%の再利上げ
ありと多くのエコノミストは予測している。
NY株式市場は、前日比0.89ポイント安の10,385で
取引を終了した。500種平均株価S&P指数も小幅下げた。
米投資家は様子見を決め込んでいる。
ボーイングなど一部に動意がみられたが、インテルその他
通信機器、ハイテク株の値下がりが影響した。
米株の先行きには警戒感を怠っていないようだ。
FOMCの発表前に、米商務省は、9月の米貿易赤字が
515.6億ドルへ9月の535.5億ドルから減少したと発表した。
9月の輸出が前月比0.8%増と小幅伸びたことと、9月の
原油輸入が3億バレル〔114億ドル〕へ8月の3億3,000万
バレル〔120億ドル〕から減少したことが貿易赤字減少に
大きく貢献した。
ドル相場は、対ユーロで、最安値の1ユーロ=1.3007ドルを
つけた後、1.2889ドルへ上げた。対円でも前日の105.72円
から106.98円で取引を終了した。対円では一時107円台まで
あった。しかし、ドルが引き続き値上りすると見る為替専門家は
ほとんどいないようだ。
NY原油先物相場は、米石油協会発表の製品在庫が市場の
予測以下であったことを好感して上げた暖房用燃料油に連れ高し、
バレル47.10ドルから48.65ドルまで反発した。冬シーズン
突入で在庫が減るのは当然だが、ここ数日売り先行の一部
投資家があわてて買い戻したようだ。
金相場は、このところのドル安基調を受けて値上がりしていたが、
ドル反発、FOMCの利上げ発表後、小幅反落し1オンス
434.50ドルで取引された。ドルが下がれば金相場が上がる。
ドルが上がれば金相場は下がる。金相場はドル相場を写す
鏡の役割を果している。
米FOMCは年内0.25%の利上げすると観測が
エコノミストの間では一般的である。
その背景として、①金利1.0%が本来異常な水準である。
金融政策に弾力性を欠いていた。②原油高にも
かかわらず物価が比較的安定している。失業率が落ちついて
来た。今こそ金利1.0%の異常さを『修正』するタイミングである。
③米国は巨額の財政赤字と貿易赤字を抱えている。
ドル離れの流れにブレーキをかけておく必要がある。
④ドル暴落、通貨安からのインフレ再燃の芽を今摘んで
おかないとあとあと取りかえしがつかなくなると
米金融当局が判断していることが考えられる。
NY株式相場が先行きについて警戒的であることは注目される。
株価は全てではないが、株価は半年先を予測するとの見方もある。
原油相場が高値で安定する可能性は依然消えていない。
原油高は米国の個人消費に当然影を落す。個人消費にブレーキが
かかれば景気は減速する。
米国政府は口では「強いドル」を堅持すると再々発言している。
しかし具体的手建ては何も打っていない。腹の中ではドル安を
容認しているためだろう。ドル安が進めばインフレの火だねとなる。
日本人は何を考えているかわらないとアメリカ人にしばしば
指摘される。その実日本人は何も考えていないといった方が
正確かもしれない。考えていても行動しない人が多い。
今回の米FOMCの立て続けの利上げ発表で、米国は
小幅利上げをなお続ける構えであると信号を送った。
今回の米利上げ発表はいろいろなことを日本人にも
示唆してくれたようだ。(了)
米FOMC〔連邦公開市場委員会〕は、短期の目標金利を
0.25%上げ、年2.0%にすると発表した。6月には46年来
最低の金利の年1.0%だった。
以降FOMCは4回開催されたが、その都度0.25%利上げ
してきた。次回開催予定の12月14日に0.25%の再利上げ
ありと多くのエコノミストは予測している。
NY株式市場は、前日比0.89ポイント安の10,385で
取引を終了した。500種平均株価S&P指数も小幅下げた。
米投資家は様子見を決め込んでいる。
ボーイングなど一部に動意がみられたが、インテルその他
通信機器、ハイテク株の値下がりが影響した。
米株の先行きには警戒感を怠っていないようだ。
FOMCの発表前に、米商務省は、9月の米貿易赤字が
515.6億ドルへ9月の535.5億ドルから減少したと発表した。
9月の輸出が前月比0.8%増と小幅伸びたことと、9月の
原油輸入が3億バレル〔114億ドル〕へ8月の3億3,000万
バレル〔120億ドル〕から減少したことが貿易赤字減少に
大きく貢献した。
ドル相場は、対ユーロで、最安値の1ユーロ=1.3007ドルを
つけた後、1.2889ドルへ上げた。対円でも前日の105.72円
から106.98円で取引を終了した。対円では一時107円台まで
あった。しかし、ドルが引き続き値上りすると見る為替専門家は
ほとんどいないようだ。
NY原油先物相場は、米石油協会発表の製品在庫が市場の
予測以下であったことを好感して上げた暖房用燃料油に連れ高し、
バレル47.10ドルから48.65ドルまで反発した。冬シーズン
突入で在庫が減るのは当然だが、ここ数日売り先行の一部
投資家があわてて買い戻したようだ。
金相場は、このところのドル安基調を受けて値上がりしていたが、
ドル反発、FOMCの利上げ発表後、小幅反落し1オンス
434.50ドルで取引された。ドルが下がれば金相場が上がる。
ドルが上がれば金相場は下がる。金相場はドル相場を写す
鏡の役割を果している。
米FOMCは年内0.25%の利上げすると観測が
エコノミストの間では一般的である。
その背景として、①金利1.0%が本来異常な水準である。
金融政策に弾力性を欠いていた。②原油高にも
かかわらず物価が比較的安定している。失業率が落ちついて
来た。今こそ金利1.0%の異常さを『修正』するタイミングである。
③米国は巨額の財政赤字と貿易赤字を抱えている。
ドル離れの流れにブレーキをかけておく必要がある。
④ドル暴落、通貨安からのインフレ再燃の芽を今摘んで
おかないとあとあと取りかえしがつかなくなると
米金融当局が判断していることが考えられる。
NY株式相場が先行きについて警戒的であることは注目される。
株価は全てではないが、株価は半年先を予測するとの見方もある。
原油相場が高値で安定する可能性は依然消えていない。
原油高は米国の個人消費に当然影を落す。個人消費にブレーキが
かかれば景気は減速する。
米国政府は口では「強いドル」を堅持すると再々発言している。
しかし具体的手建ては何も打っていない。腹の中ではドル安を
容認しているためだろう。ドル安が進めばインフレの火だねとなる。
日本人は何を考えているかわらないとアメリカ人にしばしば
指摘される。その実日本人は何も考えていないといった方が
正確かもしれない。考えていても行動しない人が多い。
今回の米FOMCの立て続けの利上げ発表で、米国は
小幅利上げをなお続ける構えであると信号を送った。
今回の米利上げ発表はいろいろなことを日本人にも
示唆してくれたようだ。(了)