子供の日・ラ・パッキア風景
江嵜企画代表・Ken
キ―ルがふと飲みたくなると、神戸大丸9階のラ・パッキアへ自然と足が向く。この日は、子供の日である。さすがに子供連れの家族で店は満席だった。店内をいつものように即興でスケッチした。
キ―ルさえ飲めれば当てはなんでもいい。値段も味もそこそこのハ―フピッツアを注文することが習いとなっている。ピッツアが焼き上がるまで、だいたい14~15分かかる。型どおりスケッチブックを取りだして目の前に展開する光景を画面左から描き始めた。
3人のお子さん連れの家族。男の子ばかり。年齢は3歳からせいぜい8歳か。小学校へ上るか上がらない子供と見た。とにかく楽しそうな雰囲気だった。お母さんがテーブルの奥にデンと座っている。見ていて、お父さんが3人の子供になにかと世話をやいている様子が伝わった。
正面は若い夫婦。誕生を過ぎたころの赤坊をお母さんが小脇かかえながら食事していた。その右のテーブルは、夫婦と子供二人。ここではお父さんが話をリードする雰囲気だった。その右隣のテーブルは配膳に店員がやってきたところだった。右奥のテーブルは4人連れ。遠目ではよくわからなかったが若夫婦とそのどちらかのご両親とお見受けした。
首にワインレッドのセーターを巻いたフアンショのご婦人と2~3才かなと思える男の子を入れて仕上げた。実は右にご婦人の母親と思しき方がおられたが、画面に入れていない。
子供の日の神戸は朝から小雨だった。当のデパートは9階がレストラン街と催し会場、午後2時を過ぎているにもかかわらず順番待ちの客でいっぱいだった。エスカレーターで各階をキョロキョロしながら下りた。催し会場に次いで人が多いのが食料品売り場、閑散としていたのが時計と貴金属売り場だった。消費税増税後のデパートの商況を垣間見る思いがした。(了)