米雇用増期待からNYダウ史上最高値更新(学校で教えてくれない経済学)
住友商事グローバルリサーチ、高井裕之社長が12月26日、ケーブルテレビ、日経CNBC303チヤネルに出演「原油相場が年初から40%下落した。値下がり効果が時間の経過とともに出てくる。日本経済にとって原油値下がりは間違いなくプラスに働く。」と話し、テレビ画面にバレル当たり推定生産高コストを「サウジアラビアが25ドル、その他のOPEC平均が42ドル、ロシアが45ドル、シエールを除くアメリカが50ドル、中国が63ドル、ブラジルが73ドル米国シエールが74ドル、カナダオイルサンドが78ドル」と示した。サウジ、ヌアイミ石油が「1バレル=20ドルでも減産しない。」と26日発言した。先の高井社長によれば「米国シェールオイルの採算レベルがバレル60~70ドルにあることを意識した発言だ。サウジアラビアのシエアは絶対守るとの姿勢を示した」と解説していた。サウジ発言を受けて、26日、NY原油(WTI)相場は反落、バレル54.73ドルと再び55ドルラインを割った。6営業日連騰のロシアルーブルの相場は26日、前日の1ドル=51.20ルーブルから同53.50ドルへ反落したと26日付のブルームバーグニュース電子版で伝えていた。
ロシアルーブル安は輸入インフレに直結する。ロシアの予算はバレル100ドルで組んでいる。サウジの予算はバレル100ドルから来年は80ドルに組み替えた。サウジは十分余裕がある。ロシアは余裕がない。そのロシアは26日、NATOの東方拡大に対してプーチン大統領が新たな軍事ドクトリンを発表した。27日朝放送のロシアRTRは「1990年代のロシアは核兵器のみに依存していた。現在は宇宙空間の軍事化を含め核に頼らない防衛政策を基本にしている。」と解説していた。27日朝放送のドイツZDFはロシアの新軍事ドクトリンを取り上げ「ロシアの基本的軍事政策に変更はない。ウクライナ議会が対NATO中立政策を放棄したことを受けて今回、ウクライナ防衛を色濃くにじませた。」と解説していた。
その他の「ワールドニュース」ではフランスF2が原油安、ガソリン値下がりを取り上げ、素直に喜ぶ市民の声をパリ市内で取材していた。日本でもガソリン、灯油、プロパンの値下がりが当然プラスに働く。原油下落が特に運送コストを下げる。ビニールテント栽培コストを下げる。粗製ガソリンナフサの値段も下ったが石化メーカーのコストを下げる。原油値下がりで液化天然ガスも下がった。当然電気代引き下げにつながる。サウジの日本向けプロパンガスの12月のFOB価格はトン550ドル、昨年12月は同1,100ドルだった。ブタンは1,225ドルが570ドルに下げた。当然、流通段階の価格に時間の経過とともに出てくるだろう。日本のメディアは上げた時は騒ぐ。原油値下がりのプラス面の効果を取り上げて欲しい。
一方、26日のNY市場は、商い閑散の中、米雇用増加期待からエネルギー関連を除き全面高の展開で、NYダウは23ドル高、18,053ドルと史上最高値を更新した。NY外国為替市場では、10年物米国債はほぼ横ばい、2.252%,ドル高の流れは変わらず、1ドル=120.39~42円、1ユーロ=146.58~67円で取引された。原油は下げたがNY金はオンス1,195.30ドルと反発。日本では大和証券が来年1月から給料を上げる。他の企業も習って欲しい。(了)
住友商事グローバルリサーチ、高井裕之社長が12月26日、ケーブルテレビ、日経CNBC303チヤネルに出演「原油相場が年初から40%下落した。値下がり効果が時間の経過とともに出てくる。日本経済にとって原油値下がりは間違いなくプラスに働く。」と話し、テレビ画面にバレル当たり推定生産高コストを「サウジアラビアが25ドル、その他のOPEC平均が42ドル、ロシアが45ドル、シエールを除くアメリカが50ドル、中国が63ドル、ブラジルが73ドル米国シエールが74ドル、カナダオイルサンドが78ドル」と示した。サウジ、ヌアイミ石油が「1バレル=20ドルでも減産しない。」と26日発言した。先の高井社長によれば「米国シェールオイルの採算レベルがバレル60~70ドルにあることを意識した発言だ。サウジアラビアのシエアは絶対守るとの姿勢を示した」と解説していた。サウジ発言を受けて、26日、NY原油(WTI)相場は反落、バレル54.73ドルと再び55ドルラインを割った。6営業日連騰のロシアルーブルの相場は26日、前日の1ドル=51.20ルーブルから同53.50ドルへ反落したと26日付のブルームバーグニュース電子版で伝えていた。
ロシアルーブル安は輸入インフレに直結する。ロシアの予算はバレル100ドルで組んでいる。サウジの予算はバレル100ドルから来年は80ドルに組み替えた。サウジは十分余裕がある。ロシアは余裕がない。そのロシアは26日、NATOの東方拡大に対してプーチン大統領が新たな軍事ドクトリンを発表した。27日朝放送のロシアRTRは「1990年代のロシアは核兵器のみに依存していた。現在は宇宙空間の軍事化を含め核に頼らない防衛政策を基本にしている。」と解説していた。27日朝放送のドイツZDFはロシアの新軍事ドクトリンを取り上げ「ロシアの基本的軍事政策に変更はない。ウクライナ議会が対NATO中立政策を放棄したことを受けて今回、ウクライナ防衛を色濃くにじませた。」と解説していた。
その他の「ワールドニュース」ではフランスF2が原油安、ガソリン値下がりを取り上げ、素直に喜ぶ市民の声をパリ市内で取材していた。日本でもガソリン、灯油、プロパンの値下がりが当然プラスに働く。原油下落が特に運送コストを下げる。ビニールテント栽培コストを下げる。粗製ガソリンナフサの値段も下ったが石化メーカーのコストを下げる。原油値下がりで液化天然ガスも下がった。当然電気代引き下げにつながる。サウジの日本向けプロパンガスの12月のFOB価格はトン550ドル、昨年12月は同1,100ドルだった。ブタンは1,225ドルが570ドルに下げた。当然、流通段階の価格に時間の経過とともに出てくるだろう。日本のメディアは上げた時は騒ぐ。原油値下がりのプラス面の効果を取り上げて欲しい。
一方、26日のNY市場は、商い閑散の中、米雇用増加期待からエネルギー関連を除き全面高の展開で、NYダウは23ドル高、18,053ドルと史上最高値を更新した。NY外国為替市場では、10年物米国債はほぼ横ばい、2.252%,ドル高の流れは変わらず、1ドル=120.39~42円、1ユーロ=146.58~67円で取引された。原油は下げたがNY金はオンス1,195.30ドルと反発。日本では大和証券が来年1月から給料を上げる。他の企業も習って欲しい。(了)