変異ウイルスによる感染拡大懸念でＮYダウ一時400ドル以上値下がり、一方、ＥＵ各国が英国からの入国規制開始で英国のＥＵ離脱交渉にも影響かとドイツＺＤＦ（学校で教えてくれない経済学）

変異ウイルス感染拡大懸念から週明け21日のNYダウは400ドル以上下げてはじまったが米議会で合意された追加9,000億ドル経済対策期待から値を戻し37ドル、0.1%高、30,216ドルで取引を終えた。S&P500,3,694，0.4%安、ナスダック、12,742、0.1%安とほぼ横ばい。恐怖指数VIXは25.16へ 16.6%上昇、米10年物国債利回りは0.935%,1.4%下落した。NY外為市場では1ドル＝103.34円、1ユーロ＝126.50円、1英ポンド＝139.02円とほぼ変わらずで取引された。NY原油（WTI）はバレル47.77ドル、0.2%安、北海ブレント、同50.84ドル、横ばいで取引を終えた。NY金はオンス1,884.30ドルとほぼ変わらずだった。

21日、NY市場での個別銘柄の動きでは、米FRBが銀行の自社株買いを容認したことを受けて買われ、ＪPモルガン、123.55ドル、3.8%高、ダウを29ポイント押し上げ、ゴールドマンザックス、256.98ドル、6.1%高、同97ポイント押し上げた。ＩT関連銘柄も買われナスダックでは21日S&P500リスト入りしたテスラが649.86ドルと6.5%値下がりしたがモルガンスタンレー、67.83ドル、5.7%高など金融株が値上がりした。一方、変異ウイルス感染拡大懸念からカーニバル、21.06ドル、1.4%安、アメリカン航空、16.10ドル、2.5%安、ロールスロイス、110.25英ポンド、3.3%安など航空、旅行関連株が改めて売られた。

22日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で英BBCは「ジョンソン英首相はマクロン仏大統領と電話会談を行った。英国の供給不安はない。今後もEUはじめ各国との連携は密に行う。」と語った」と伝えた。英BBCは「①英政府は12月23~27日期間、不要不急の外出を禁止すると発表した、②英政府は変異ウイルス感染拡大で供給不安はない。パニックを起こさぬよう国民に呼びかけた、③フランスが空海陸とドーバー海峡の往来を遮断したため大混乱が起っている。④イランはイラン核合意6国にバイデン新政権移行後に米国が復帰すること容認する方向であることを示唆した。」と伝えた。

22日朝放送のフランス2は「EUはファイザーワクチンを正式に承認した。変異ウイルスはイタリア、デンマーク、南アフリカ、豪州などへ既に拡散している。転移ウイルスは感染力が従来型と比べ70%高いが重症化する確率は低い。一方、ファイザーワクチンの安全性と有効性は問題ないと専門家は見ている。イギリスからの入国者はPCR検査を義務付け陰性でないと入国できない。多くのフランス人が入国待機中であるがPCR検査費用は一件250ユーロ(約31,000円)かかる。既に一部闇レート400英ポンド（約55,000円）が出ている。」と伝えた。ドイツZDFは「EUはファイザーワクチン接種を正式に認めた。27日から販売がはじまる。変異ウイルス感染拡大懸念から英国が供給不安に追い込まれている。英国とＥＵ離脱協議に影響が出る可能性がある。英国が実態としてＥＵからの供給にいかに多く依存していたことが変異ウイルスで改めて露呈した格好だ。」と伝えた。韓国KBSは「21日から1月3日まで、家庭内の5人以上の会合禁止を要請した。結婚式、葬儀は出来るなど例外措置も併せ発表された。」と伝えた。日本はどう対応するのか注目される。（了）