自民党圧勝!!
しかし、現憲法廃棄は不可能。
スバらしい結果にわたしは大満足です。
圧勝しつつ、自民党が最重要選挙区として、連日幹部たち総出でテコ入れした沖縄では敗北。これは、実に象徴的な結果。
安倍首相をずっと応援し続けてきた『靖国神社』は、巨額の費用をかけて遊就館(戦争博物館)をつくりましたが、そこでは、宣伝映画のエンドレス上演で、日本は天皇陛下の国であり、すべての日本の戦争は「聖戦」である、としています。天皇のために死ぬことは、日本にしかない「忠」という道徳だとしてこれを称揚する「パンフレット」(靖国神社の理論的支柱である東京大学名誉教授の小堀圭一郎さんの言を載せた小冊子)を販売しています。
そのために、今では、「靖国思想=天皇教」の異常さが世界の人々に知られることとなりました。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど西側諸国にも、中国、韓国などアジア諸国にも異様な「日本主義」思想が知られました。社会契約論(人民主権)に基づく近代民主主義思想とはその本質において背反する国家との見方が広まり、国連の常任理事国入りは消えました。
明治政府がつくった「靖国思想=天皇教」に則り、
社会契約論に基づかない日本主義憲法(天皇陛下が中心の国)への全面改訂=現「日本国憲法」の廃棄を目がける安倍自民党政権は、
安定多数を取ったことで、
『反・人権宣言』(「普遍的な人権思想は欧米が生み出した虚妄であり、日本は日本の常識に戻るべき」との主張)の八木秀一教授(教育再生委員で安倍首相の思想的ブレーン)に依拠した主張を全面に出してきます。
もう、《日本主義(国体思想)》と《社会契約論に基づく近代民主主義思想》との亀裂は、誤魔化しようがなく、誰の眼にもはっきり見えるようになります。そうなれば、「賢さ」をもわが日本人は、支配的階層の利益にすぎない日本万歳・天皇陛下万歳の人々の得と、大多数の民の利益(徳と得)とのかい離に気づくはずです。
自民党王国は、間違いなく瓦解します。彼らの稚拙な思想(哲学次元のない単なるイデオロギー)が世界の眼の批判に耐えられないのは、火を見るより明らかですから。
武田康弘