伊藤博文は、吉田松陰の死刑(安政の大獄)で、桂小五郎(=木戸孝允)らとその遺骸を引き取る時、師の教えであった『尊王攘夷』(天皇を敬い、天皇中心の国をつくり、外国を打ち払う)の実現を心に誓い、その思想(イギリスへの密航留学で『尊王開国』に変わるが)に基ずく「維新」と国づくりに生涯をかけました。
NHKにんげん日本史「伊藤博文」(出版は10年前)は、明治政府の中心者・伊藤博文の「思想と行為の意味」を簡明に知るには、とてもよい本です。冷静・公正でよく意味が分かる《近現代史の教科書》として強く推薦します。彼を評価する(功罪を考える)上で、とても役立ちます。
小学生高学年から中学生の必読本と言えますが
ここに書かれている「意味内容」を把握している人は、大学生でもほとんどいないのが現状です。
こういう基本の事実とそれがもつ意味を知ることは、いまの政治を判断する上でも欠かすことができませんので、大人の方もぜひお読みください。大きな活字と、分かりやすい説明で、すぐ読めてしまいます。
ネット時代、ヒドく歪んだ見方や、一面的な情報が飛び交いますので、基本をしっかり理解しないと、こわいです。
武田康弘