昨日の午前11時30分 週刊N新書(田勢康弘キャスター)に、伊藤忠の社長・会長を務め、中国大使でもあった丹羽宇一郎さんが出演。
空爆で無残に殺された多くのイスラム圏の人々が、アメリカやイスラエルを憎み、欧米を敵とするテロ組織を生んでいる現実を知ることの大切さが話されました。
今までの激しい空爆で、数知れない市民たちが殺害されてきた現実があって、そこからテロを支持する人たちが生まれ、拡大・拡散していることを知らなければならない、ということです。
また、いまのイスラム国への空爆はISIL(アイシル)とは関係のないそこに住む人びとまでも無差別に殺害してしまう非道な行為であることも説明されました。
日本もこの空爆を支持する「有志連合」に入るという安倍首相の言動により、いままでは、アジア人で「平和主義」の日本は過激派のターゲットにならなかったのに、テロの脅威に直面させられることとなったのです。
最大の「戦犯」が安倍首相であることは論を俟ちません。安倍首相らウヨク政治家の犯した罪の大きさとそこからの解放の方途は、アフガニスタンの中村医師の話を聞くとよく分かります。また、泥さんの『安倍首相から日本を取り戻せ!』は、分明で説得力に富みます。
この「徳」も「得」もない愚かな安倍首相の言動は、彼の「軍事が出来る強い日本」を復活させたいという執念から生みだされたものですが、これは戦前思想=靖国思想=国体思想の21世紀バージョンと言えます。この戦後民主主義への怨念にも似た彼の嫌悪感が、精力的で情熱的な安倍政治を生みだしているわけです。
いままで狙われなかった日本が「テロ対象国」になることで、安倍首相は、全国民を人質にすることが可能となりました。日本をアベイズムで一つの塊=まとまりとするには、一人ひとりの自立した人間が集まる日本ではなく、「日本と日本人という集合態」が必要だからです。戦前のように全国民を一つにするには、テロ対象国にならねばならぬのです。おぞましい戦略!
だから、安倍首相は、事件の検証抜きで、イスラム国=アイシルのテロを非難する決議が国会でなされた時、ひとりニヤリと笑みを浮かべたのでした。肝心かなめの事件の検証を抜かした(情報は公開せずという態度)単なる非難決議は、「踏絵」だったのです。山本太郎議員が一人これを踏みました。案の定、民主党議員からも激しいバッシングで、安倍首相の思う壺。また「罠」にハマりました。
国会議員のみなさんは見事なまでに安倍政治に絡めとられていますが、理性あるわたしたち市民は、彼が放つ「罠」を見抜き、逆に安倍首相を退陣に追い込んでいきましょう。ネットは直接民主政を生み出す力です。強大な拡散は、議員の意識を含む現実を動かすはずです。
ぜひ、拡散をお願いします。
武田康弘(元「参議院行政監視委員会調査室」客員調査員 哲学講師)