昔から気になり、いつも思い、言っているのですが、少しも改善されないので、また。
ピアノを習っている子は、弾くことを先立てていますが、それでは音楽になりません。弾く機械ではなく、音楽をする子になるには、聞くこと・聴くことが一番大事です。
バレエを習っている子も同じ。踊る練習より前に、見ること、視ること、観ることが大事です。
心身にそれをする意味、イメージが広がることがなければ、優秀な機械にしかなれません。
人間が弾き、人間が踊るです。
心に豊かな想念がないと、心によろこびがないと、すべて無意味になります。
勉学とて同じですが。
よく聞き、よく見、よく味わうこと、何度でも何百回でも繰り返し味わうことではじめて「わたしの世界」が生まれます。
出来ることよりも前に、どうしても必要なのは、感じ知ることで、これは、人間として生きるための原理、原理中の原理なのです。
さすがに斎藤秀雄さん(小沢や安永や岩崎やらの師)は、実によく見えていた人だな、と思います。
武田康弘