思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

クルレンツィス指揮ムジカエテルナの「ベートーヴェン交響曲第7番」に驚嘆! 全世界を体験したような強烈なまでの充足感

2021-04-09 | 芸術
これは、名演という話ではすまない。
最初の一音から異次元で、比較も批評も超えている。
 
完璧なまでの構造性を示すが、構造主義のような形式優位で冷たく面白くない世界とは対極。
熱く、動的で、千変万化する世界が繰り広げられ、柔軟かつ強靭な躍動感に溢れ、一時も飽きさせない。
 
二楽章の弱音は聞き取れないほど小さく、強奏との対比・ダイナミックレンジは、かつて存在しなかった世界だ。それによる緊張感と立体感には驚くほかない。こんな精緻なオケは他にない。
万華鏡のように多彩な音楽だが、そこからは豊かなファンタジーが広がり、心身も頭も快感で満たされ、あっという間に時が過ぎる。
 
言葉で表現できない奥深い哲学が音楽になって現前するさまは、かつて聴いたことがない。
 
三楽章四楽章の跳躍も、鋭敏な感覚神経と、身体の優れた運動性と、広大なファンタジーと、奥深いフィロソフィーの融合に呆然とするのみ。
聴き終えると、全世界を体験したような圧倒的な充足感で、黙るほかない。全身が痺れてしまうが、女性なら泣きだすか、失神するか、だ。
 
クルレンツィスよ、君は違反だ、ムジカエテルナの仲間と共にクラシック警察に逮捕されるぞ!(笑)



武田康弘
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